組織球腫は比較的若い犬
に多く見られる皮膚の良性腫瘍です。
皮膚に赤く膨らんでまるで
木苺の様に見えるのが典型的です。
約1ヶ月ほどかけて急速に増大し、1-2cmの大きさになります。
良性の腫瘍ですので手術で取ってしまえば予後は良好です。
また多くの場合1ヶ月以上かけて徐々に自然退縮してきますので、少し経過を観察するのもひとつの方法です。
皮膚肥満細胞腫も似たような形をしていることがありますので初めに細胞診で鑑別することが重要です。
同じ組織球系の腫瘍でも
多発してくる場合は要注意です。
皮膚に多発する皮膚組織球症は免疫の絡んだ疾患ですので、免疫の薬で治療します。
皮膚だけでなく全身の器官にも波及する全身性組織球症は免疫調節の薬や抗がん剤で治療します。
悪性組織球の全身への波及が認められる悪性組織球症は抗がん剤治療にもあまり反応しません。
悪性組織球症や全身性組織球症は
バーニーズマウンテンドッグに多く発生します。