ザ・レスラー(原題)/The Wrestler


監督:ダーレン・アロノフスキー

出演:ミッキー・ローク、マリサ・トメイ、エヴァン・レイチェル・ウッド


カミング・トゥ・アメリカ:ハリウッド発ひまつぶしのバカ話-TheWrestler01

あらすじ:


80年代絶大な人気を誇ったプロレスラー、ランディ・ロビンソン(ローク)は、20年後、傷ついた体で小さな試合をこなしながらなんとか生計をたてていた。娘(ウッド)には見放され、行きつけのクラブのストリッパー(トメイ)に思いを寄せながら、孤独な人生を送るロビンソン。ある日心臓発作で倒れ、医者からもうプロレスは出来ないと言われたところに、かつてのライバルとの再戦話が持ち上がる・・・。


かつて甘いマスクで80年代のセックス・シンボルと呼ばれたミッキー・ロークの復活作品。太って変わり果てた姿を逆手に取って落ちぶれたレスラーを演じた結果、見事はまり役となった。


本作品はヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞するなど評論家のウケもよく、『波止場(1954)』あるいは『ロッキー(1976)』の再来とも言われている。最近リリースされたアメリカ映画では最も評価が高い。ストリッパーとの切ない恋や、娘との関係を取り戻そうとする健気な姿など、人間ドラマもしっかりしている。


カミソリで額を切ったり、有刺鉄線に突っ込んだり、ホッチキスを体に打ち込んだりと過激なシーンも多い。その痛々しさが、プロボクサーになるも「ネコパンチ」とばかにされ、役者としてもヒットに恵まれず落ちぶれていったロークの私生活とリンクする。


日本公開は2009年夏ということだが、プロレスのリアルな描写には、ケンドー・コバヤシあたりが黙っちゃいないだろう。

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