ふと我にかえると
一週間も経ってた
あれは夢だったのか
夢であってほしかった
LMとは、light musicの略
軽音の発表会てこと
ベース、ウクレレ
今年は演奏後にステージ上で
インタビューするって
事前告知無かったからびっくり
でもそのくらい子供でも出来とった
私もそりゃ答えたけど
声ちっさくて動画にも乗らず
今年は、
去年来てくれた友だちが
用事ができて来れなくなって
誰にも見られないのは
さすがにさみしいし
動画も撮ってほしいので
思いきって2人の娘と孫に声かけた
娘2人は誰もが振り向くほど
太っているので(いやまじで)
ずっと痩せなさいと言っているけど
ダイエットの神は
なかなか舞い降りてくれない
あんまり人前に出したくないけど
この際仕方ない
娘たちには
母は強くて肝っ玉座ってる
と思われてるはずなので
堂々としなければ
ちゃんと演奏してるとこ
見せたことも無かったし
3歳の孫はライブハウスに来るなり
初めてのダークな雰囲気に
目の輝きは消えて
私の演奏が始まると
約5分の間、じっとして
静かにこちらを見据えていた
子供の頃から父親に
みっともない
そんなに食べたら太るぞ!
とか容姿を貶す事しか
言われなかったので
中学くらいでは
自分は相当不細工で
男はみんな綺麗な女にしか
興味ないんだと思って
異性には心を閉ざしていたけど
高校や専門学校では
何度か告白されるようになって
初めて、自分はそんなに
醜くは無いのかもしれない
と思うようになったけど
消えないコンプレックスと
心の闇のせいで全て断った
夫だけがアホみたいに
しつこかったから
断り疲れて結婚に至る
けど幼少期からの呪いは
今でも強く残ってて
それをどう押さえ込むか
そんなんロックじゃねえぞ
気にするな と
もう1人の私が吠える
発表会の演奏に関しては
ステージに立ったとたんに手汗が
ジュンジュワーー····と出て
ピックずれ警報
最初のカッティングは
練習の仕上げ段階では
ほとんど鳴らなくなっていた
1弦2弦の音が強く鳴ってて
いっぱい練習して
弾けるようになった
ソロに入る時のグリッサントは
見当違いな場所にたどり着いて
ソロ最初の一音も出せなかった
アウトロで
とうとうピックがクルって回って
指先から消え
あわてて持ち直して
最後のジャーンは弾いた
それでも
大きな拍手と
なんか良くわからないけど
ヒューだかピーだか
届けてくれる人がいた
演奏後のインタビューでも
司会の楽器店の店員さん
カッコ良かったですねー
ロックですねぇー
と言ってくれた
私が納得いかない気持ちであっても
みんな笑顔で声をかけてくれる
しゃべった事もない生徒さんにも
演奏直後に
声をかけていただいた
他人にどう見えていたかなんて
わかりっこ無いけど
今年はきっと
なりたい自分に少し近づけたんだ
演奏の続くライブハウスを出て
娘たち連れて
近くの老舗のウナギ屋さんに
関西風で蒸さずに
甘めのタレでカリッと焼く
それはもう美味しいウナギだけど
ここのウナギもカリッとして
味は違うけど美味しかった
ゆっくりしてたら
昼の部終わってたので
娘たちと別れて
夜の部を少し見て帰宅
土日お休みもらっといて良かった
次の日は朝からメンタルが急降下
本当に苦しかった
なんなんだあれは
何の感情なんだろう
とにかく消えてしまいたかった
ベッドの上でのたうち回る
もう大丈夫だけど
メカニズムを知りたい