今日、 「 玄牝 」 という映画を見てきました^^



玄牝 公式ウェブサイト
  http://www.genpin.net/

非常に感動的で美しく、考えさせられる映画でした☆


出産をテーマにしたドキュメンタリーで
愛知にある吉村医院という自然分娩の産婦人科が
舞台のドキュメンタリー。



自然な分娩の様子、そこで赤ちゃんの
産む準備のために、薪割や壁、柱磨きなどをしながら
かまどでご飯を炊いて、一汁一菜の食事で

生活する妊婦さんたちを映し出していました^^




出産は基本的に自然に任せていたら
うまくいくという精神が貫かれ、


そこでは予定日から大幅に遅れても

帝王切開などの人の手を入れずに
ちゃんと生まれてきます。



逆子や陣痛等の異常があると、お医者様は
すぐに帝王切開、陣痛促進剤などを提案し

妊婦さんは自分が異常で、あれやこれやとしなければ


ならないといわれて不安になり
それが妊婦の異常を引き起こしている

原因の一つだと先生は言います。



人は死を否定し、あってはならないもの
死ぬことが悪であるという姿勢を持つようになってしまった。


それゆえに、お医者様は
すべてのリスクを避けるために

ちょっとでも異常があれば、すぐに帝王切開
陣痛促進剤といった手段を使う。



しかし、先生は言います。生と死は表裏一体で
死を否定するということは生を否定するということ。


この映画を見て、人の生と死について
改めて考えました。映画に出てくる出産シーンを

見ると驚くほどの感動と喜びを感じました。。



けれど、流産してしまった人の話を聞くと
何ともやるせない、つらい気持ちになりました。

流産してしまった人の話がとても印象的でした。



” 
  普通は流産すると、医者がスプーンのようなもので
  子宮から流れてしまった子どもを掻き出すけれど


  私はそれをせず、自然に陣痛のような痛みとともに

  自然に外に子どもを出しました。


  もし、スプーンでかきだしていたら
  流産した実感がわかず、子どもは
  
  もしかしたら生きていたのかもしれない
  それを出してしまったのかもしれないと思ったかもしれない。
  

  自然に痛みとともにでてきたからこそ

  流産したんだという実感が沸いて
  それを自覚することができた
                                       ”


救える命は救いたいというのが、人の願い。

だけど、臓器移植、輸血、外科手術、人工臓器、帝王切開
体外受精、人工授精、ありとあらゆる手段を使って

人の命をつなぎとめようとする現代。



介護の世界で働いていて思います。
便をおへそのあたりに開けた穴から取り出してまで

生きるべきなのか?


胃にチューブをつけて
そこに栄養ドリンクのようなものを流してまで

生きる理由があるのか??



そこまでして、生きなければならないのか??
もはや、生きることが拷問のように見えてしまいます。。

どこまで、人の手を入れるべきなのか?

人の痛みをとり、人の病を治すことは本当に幸せに
繋がることなのか??



例えば、息子のためにと身を削って一生懸命働き
息子が夢のために学校へ通えるように頑張って働いた


シングルマザーのお母さん。

息子の夢はお母さんの夢でもあった。
しかし、いつしか子どもは夢をあきらめて

お母さんの知らないところで結婚して
子どもを産み、サラリーマンとして働いていた。



お母さんはそれを知らないまま
精一杯がんばったやれることはやったと

幸せな気持ちで力尽きようとしているところで

奇跡的な治療法を使って一命をとりとめた。



お母さんは病が治り生きることになり
そのため、息子が夢をあきらめて働いている事実を知り


息子はお母さんに、もうお母さんの援助はいらないという。

お母さんにとって、息子の夢を支えることが生き甲斐だった。
お母さんは死ぬほどショックを受け

一人、死ぬまで苦しみ続ける。


これが幸せと言えるのでしょうか??



人はどこまで自然に逆らうことを許されるのか?

人工的な方法で生きながらえた親子はたくさんいて
それが悪いとは言えない。幸せになる親子もたくさんいる。


人の命は重い。人の死は非常に悲しく
できれば避けたいもの。


けれど、生きる人は生きるし
死ぬ人は死ぬ。それが自然の摂理。


そんな風に先生が語る中
ぼくは、”” 自然の流れの中で ””

精一杯、生きようと頑張っていくしかないのかもしれない。

そう思いました。死から逃げてはいけないのかもしれない。



なるべく、自然に生きよう!
安易に人の手を入れてはいけない。

人の手を入れるのは最後の最後の手段なのかもしれない。



あの映画を見て、生と死について
考えた結果でてきたのはそんな考えでした。


本当に現代の出産は医者もさることながら
妊婦の側も、同じような意識になっていて

身近な人の話を聞いていても、痛いの嫌だから

麻酔して無痛分娩がいいという人が普通にいます。


帝王切開してもらったほうが楽という人もいます。

出産後、しんどいから赤ちゃんは
別室がいいという人もいます。



出産が痛くて嫌なもの、子育て、授乳が
ひたすらしんどくて嫌なものと思うお母さんも

多いのではないでしょうか??



少し前に読んだ本で、描かれていたことがダブります。
その本には現代の大半の人がレイプによって

望まない子どもを作っているシーンが
地獄絵図の一部として描かれていました。



果たして、男性と女性双方が子どもが欲しい!と
心から願ってセックスをして子どもを宿すカップルが
どれだけいるでしょう?



みんな、気持ちがいいから
なんとなく相手が望むからと惰性でセックスをして


結果、子どもができてしまった。
そんな人が大半なのではないでしょうか??



それは、精神的に見れば
レイプと同じなのではないでしょうか?


心から純粋に子どもが欲しいと願い
セックスが新しい命を創造するという神聖で素晴らしい


ものであると心から感じている人が
どれほどいるのでしょうか?



人はセックスを快楽として見て
日本では汚らわしいもののように扱うことも多々あります。


そして、実際に、セックスは単なる
快楽を得る作業として大半が行われます。



そんな風にして生まれた子どもを
愛おしいと思える親がどれほどいるでしょうか?


それは、愛おしいと思えなくても
無理もないことなのではないでしょうか??



それでも、子どもが愛おしくて仕方ないというのが
今でも多くのお母さんの気持ちだと思います。



しかし、現代ではそうでないお母さんも多いのかもしれない。


そして、そんなお母さんが増えていくような体制が
出来上がってしまっている。それをみんな疑うことなく
受け入れてしまっているという現実がある。



とりとめもなく、書いてしまいましたが
あれやこれやと、そんなことを考えました^^

この玄牝という映画、おススメです☆
機会があれば、ぜひ、みなさんも一度見に行ってください!