巡礼に求めるものによって、宿への期待や満足度というのも変化すると思う。便利さを求めるか、多少不便でもその素朴さをよしとするか、などなど個人の価値観である。あとは、宿それぞれの個性が自分に合うかどうか。教会付属のところなどはみんなで夕食を作ったりお祈りの時間があったり。私自身は、どの宿もそれぞれに楽しく過ごせたと思う。シャワーが水になってつらいとか、二段ベッドの上段に柵がなくて寝相の悪い者として怖いとか、隣の人とあまりに距離が近すぎていやだなとか、細かい点を挙げれば色々あったけれど。逆に、捻挫をしたときにベッドの下段を割り当てる配慮をしてもらったり、洗濯を代行してもらったりとありがたいことも多かった。
一つ不満といえば、ガリシア州に入ってからの公営アルベルゲは、画一的な感じがしてあまり好きになれなかった。巡 礼証明書をもらえるサンチャゴまで100km圏内ゆえか歩く人も多く、州としてサービスを整えた結果なのかもしれないが。
なお、巡礼者はアルベルゲ宿泊が強制されているというわけではない。実際、ホテルやペンションを中心に宿泊している人や、アルベルゲを基本にしてたまにペンション泊という人も見かけた。アルベルゲは、良くも悪くもプライバシーは保ちにくいことは確かである。
