あたりまえの話ですが、人はどんな時でも思考が湧いてきます。
無意識であっても、思考は起き続けてます。

その思考の中で、気になる話題が出てきたとき、意識はその話題へフォーカスしていきます。
一旦、フォーカスされると、連想ゲームのように次から次へとストーリーが立ち上がっていきます。
良いストーリーであったり悪いストーリーであったり。
だいたいの場合は悪いストーリーになりがちの人は多いのではないでしょうか。
そして、そのストーリーに翻弄されて感情まで動かされます。
頭の中で起きているこれは現実に起きていることでしょうか?

例えば、映画でもテレビのドラマでも何でもいいですが、見ている時、意識はそこにフォーカスします。

ストーリーが面白ければ、それに没入していきます。
同じように、ストーリーに翻弄され楽しんだり悲しんだりします。
目を向けているものに集中してますので、その時思考はないですが、意識はそれに没頭してます。

映画を見ている時の意識のフォーカスと思考に没入している時の意識のフォーカスって同じような気がします。
これを思考没入システムと表現できるかも知れません。

思考に没入し、自分で作り出したストーリーをあたかも事実かのように感じ、ほとんどの場合、不安になったり、心配したり、苦しくなったりしないでしょうか?
それは実際に起きていることでしょうか?
これを幻想の中に生きると言います。
幻想とは根拠のない空想のことです。
何も起きてません。

感覚として表現するなら、意識が脳の中に突っ込んでる状態で、脳内で繰り広げられる思考と一体化しているような感じです。

さて、覚醒した意識になるとどうなるか。

思考は当然どんな時でも湧いてきますが、くっきりしたものではないですね。
意識の中に脳がある感じで、意識は脳の外側にあり、思考は起きながらも、周りの気配にも気づいている感じで、思考への没入感がありません。
思考は湧くけれど、その思考を掴んで、次のストーリーを紡ぐことがなく、湧いては消えて、また、次が湧いては消えてといった感じです。
思考を眺めてます。
例えるなら、石に線を刻んでいたものが、水に線を刻むようになるといったところでしょうか。
意識が拡大するとはこういうことかもしれません。


では、気になることはないのかと言われれば気になることはあります。
そのことについて考えることも起きます。
でも、だいたい一日で消えたり、思考が先に進まなかったりします。

なぜ、こうなったのかは分かりません。
これが意識の変容ということなんでしょう。

そして、気が向けば、わずかな思考が言葉として現れるも、言葉をかきわけ、空のゾーンへ行くことができます。
とても心地の良いゾーンです。

これを思考システムからのログアウトと表現できそうです。
ログアウトした状態は、永遠のいまに在る状態です。

まあ、寝てる時もログアウトですけどね。