映画評論家・町山智浩氏が『映画秘宝』上で連載していた評論を纏めたもの。今回読んだのは、それの文庫バージョン。
めちゃめちゃ面白かった。
映画好きを気取っているくせに、今まで読んでいなかったのか!?とお叱りの声が聞こえてきそうですが、はい、そうなんです、すみません…今まで単行本しか出てなくって高かったんだもん…。
(言い訳)
ちなみに今回のは主に80年代の映画が取り上げられていて、解説によれば『ブレードランナー2049』の公開に合わせて文庫化されたとのこと。
前作となる70年代バージョンの方の文庫化も早く!
取り上げられている監督は、
デビッド・クローネンバーグ『ビデオドローム』、
ジョー・ダンテ『グレムリン』、
テリー・ギリアム『未来世紀ブラジル』、
デビッド・リンチ『ブルーベルベット』、
ジェームズ・キャメロン『ターミネーター』、
オリバー・ストーン『プラトーン』、
ポール・バーホーヴェン『ロボコップ』、
そしてリドリー・スコット『ブレードランナー』(順不同)
見事に洋画ばかり。しかもB級寄りで、エログロ満載な作品ばかり。
はい、大好物しか詰まってません。
『ビデオドローム』以外は観たことがある作品ばかりで、特に『ターミネーター』と『ブレードランナー』は何回も見返している作品なので、その辺りは楽しく読めた。
作品内容のみならず、監督自身の人生(全員激動の人生を送っている。特にベトナム戦争に出兵したオリバー・ストーンが凄まじい)、他の作品との繋がり、作品の制作背景などを述べた上で論じられており、更に八〇年代当時のレーガン政権やポストモダンなどとの関わりについても述べられているので、読み応え抜群。
『ブルーベルベット』の耳は迷宮の意味を表しているとか『プラトーン』でウィレム・デフォーが取るあの有名なポーズはイエス・キリストなんだとか、色々へえ〜となる見方がある。
しかし、上述した様に。どれもこれもエログロ満載でトラウマ必至な描写も多いので(特にヴァーホーヴェン)、読んでいて途中でちょっと辟易するのが…(苦笑)。
それにしても、下品なセリフのやり取りが述べられる際、かなり町山さんの筆が乗っている感じがするのは気のせいだろうか(苦笑)。
今度『ビデオドローム』も観てみよう。他の作品も観直すかな。
