白状すると、これも昨夜チケットをとりました。

なんだか気になって調べたらどうしても聴きたくなり、といういつものパターン。

王子は意外に近くて、北とぴあも駅からすぐ。

 

【指揮・ヴァイオリン】

寺神戸 亮 

【演出】

小野寺 修二(カンパニーデラシネラ) 

【歌手】

ロデリンダ:ロベルタ・マメリ(ソプラノ)

ベルタリード:クリント・ファン・デア・リンデ(カウンターテナー)

グリモアルド:ニコラス・スコット(テノール)

エドゥイジェ:輿石まりあ(メゾソプラノ)

ウヌルフォ:中嶋俊晴(カウンターテナー) 

ガリバルド:大山大輔(バリトン)

【ダンサー】

 崎山莉奈、大西彩瑛

【管弦楽】

レ・ボレアード(ピリオド楽器使用) 

 

私の席はかなり上(ホール奥)だったのですが、満席に近かったかな。

で、で、、

レベル高すぎて、びっくり。ひとりが歌い終わると次の方が明らかにそのレベルを超えようとさらに素晴らしい歌唱を披露していたようにしか思えない。

セミ・ステージというより殆ど普通のオペラで、演技も自然だし、歩きながらのアジリタや寝転がった姿勢でも身体全体から発してここまで届く美声にうっとり。
2人のダンサーによる心理表現や黒子的役割には感心、見惚れました。あのダンスだけでも舞台が成立するわ。。
セットは大道具は殆どなくて、後ろのスクリーンに影絵風に城や月、柵などの背景を映すことで切替えをしてて、これにも感心。スマートで美しい。現代のほうが、こういうのは有利ですね。
出演者は、なんといっても題名役のロベルタ・マメリさんがすごい。美貌、歌唱、演技、完璧。出てくるだけで空気が変わる、気品を纏ったプリマドンナ。

そして、相手(夫)役のカウンターテナー(クリント・ファン・デア・リンデ)の凄まじい技術。あんなの聞いたことない。特に最後のほう、脱獄して再び生きる決意を語るアリアは「カストラート」のカルロみたいで脳内アドレナリンが大放出。

カウンターテナーといえば臣下役の中嶋俊晴さんもうますぎ。美声で音程は正確無比、声量も常にコントロールされてて、、こんな人いたんだ。。

って、ほんと無知の素人そのままの感想です、はい笑い泣き

それともちろんもうひとりの輝く高音男声、ニコラス・スコットさん。2幕くらいまではリンデさんより断然こちら押しで、きゃーふんわり風船星と聞き惚れてました。

 

オケも一糸乱れぬ端正な演奏でした。フィナーレで大型の弦と鍵盤以外の方々が演奏しながら舞台の前に集まってきたのにも感動。在りし時代ではどうだったのでしょう。。

終幕時は拍手喝采と何度ものカーテンコール。

こんなレベルのステージがこんな価格でいいんでしょうか。
こりゃ新国、負けちゃうかもね。

しかし、人間の声って、オペラって、本当に素晴らしい。今日来れて良かった。

問題は休憩時のお手洗い。もうちょっと個室が多くあるといいんだけどな。

 

ロデリンダ役、ロベルタさん↓

ガリバルド役、大山さん↓

ウヌルフォ役、中嶋さん↓

↓エドウイジェ役、輿石さん。美しくやわらかなメゾ↓

今日の午後は、関連会社の工場見学。

数年前に別地区で参加したけど、目玉のラインが動いてなくて残念な感じで終わってた。

今回は東日本地区では威容を誇る千葉製鉄所。

ドーム165個分、765万平方メートルという規模。

ステンレスや鉄粉、担当分野の製造地区だし、許可はすんなり下りた。

参加者は20名強。誰かの行いが良かったのか、お天気はピーカン。最寄り駅前にはお迎えのバスが。

 

 

15分程度の会社紹介のあと、ヘルメットやトランシーバを装着、見学が始まった。

ガイド氏が素晴らしく、いくつかある製鋼のハイライトを、ミスせずに待ちも最小限にするよう、絶妙のタイミングでバスを誘導してくださる。おかげで、まるで世紀末的な地獄の大火事にしか見えない転炉の揺動も、出来たばかりの赤ちゃん鋼(溶鋼)をゆっくりと連続鋳造する過程も、超高温でオレンジに輝く分厚いスラブが1ミリ程度の薄板になるまで順々に圧延されていく光景も、すべてを、目の前の景色として見ることが出来た。

 

 

そして、広大な敷地を移動するときに目にするのは、ジブリ映画さながらの巨大な高炉を主とする工場群と、敷地内の空間に張り巡らされたパイプライン、選別用の磁石を先端に付けたクレーン、敷地内「だけを」走る特殊ナンバーの数多くの車たち。

歩行者はほとんどいない。

 

今回気づいたことのひとつが「音」だった。

転炉が傾くときに鳴り響く(響き続ける)凄まじいサイレンや、大量の冷却水のざああああああという轟音、厚板がローラーの上を滑っていくときの滑音、

どれも音量も相当大きいし、ひっきりなし。

これには、ここで働く方々は相当影響を受けるだろうな。

 

それはそれとして、地上でもっとも多い元素、鉄=Fe。改めて、すごい。

鉄を鋼にする技術も素晴らしいし、かなり古い時代に確立された製鋼というこの工程が、今もここでは24時間365日続いているということに心が動かされてしまった。

この感動が、来週からの仕事のパフォーマンスに直結すればいいんだけど爆  笑

今日は第九のマエストロ練前の最終練習。

お腹が空くので仕事が終わったら何か食べてから練習に向かうのだけど、

今日はランチがボリューミーで全然お腹空きませんでした。いいのか悪いのか。

中国人が切り盛りする大手町のビルB1のここは、餃子がとっても美味しくて大きい。

ご飯も美味しかった。

出てくるのも速い。そして安い。

 

 

今日は若鶏の味噌炒め定食でした。餃子は自動的についてきます。

野菜餃子は四つ、黒豚餃子は三つ。

サイズが違います(画像奥参照)。

 

 

来週からいよいよマエストロとのセッション。

第九のチケットはA席があと一席(11/26 18:03時点)。

いろいろギリギリです。

※11//27 20:56 追記(修正)

関係者席が放出されたらしく、全席種×になった予約画面が全席種で復活してます。

 

2011年ごろ、まだワンオペ育児真っただ中で超あわただしかったのに、それだから?なのか。東京交響楽団のオペラシティ定期に通ってた。

提携のクレジットカードまで作って(笑)。

今考えると、あれは日常から脱出する唯一の抜け道だったんだなぁ。

ぜんぜんクラシックの知識もないまま、月イチのプロオケの演奏にただ酔いしれて、研究もせず、また日常に戻る。そんな2年間があった、極秘で(誰にw)。

で。

TCPO(東京シティフィル)が、来年はティアラ定期がお休みえーん

じゃ、オペラシティの定期かなあ?と、ラインナップをちょっと真剣に見てた。

そしたら、

 

 

びっくり

この12月の琵琶って、息子の同級生のお母さまでは。

 

 

 

ちなみに彼女の旦那様は尺八奏者の坂田梁山さん。

 

これは行くしかないイエローハーツ
木曜は夜遅くまである合唱練の翌日なので若干辛いけど、頑張って全部行こうかな。
先行発売日はクリスマスイブ。忘れないようにしなきゃ。

先週、ヴォツェックのプレミエで来たばかりの新国に、またしても。

春の終わりに観た招聘公演の「母」が素晴らしかったので、チケットを取ってました。

 

 

 

どういうストーリーなのかは敢えて予習なし。

小劇場はほぼ満席。

開演前、スマホは切ってね!撮るなら今撮って。SNSアップして!っていうアヤさんの煽動に、既にオフにしてたスマホを再起動して撮った一枚↓

 

感想。

面白かった。

アヤさんは私と同年代。ストーリーの太い横糸であるお父様との確執は、父とのそれに酷似。この年代特有の共通項があるのかも。

そして、2年前に父を突然送ることとなり、葬儀の手配、実家仕舞いや相続を怒涛の如く経験し、それに伴い父とのいろいろを未だに毎日のように思い起こしている私。まるで父がこの舞台に招んだのかと思うくらいでした。

 

どうしてお母さんと私を車に残したままゴルフ場で何時間も過ごせたの?

お母さんが家を出て行ったこと、どう思っていたの?

ずっと私と話をしようとしなかったのはどうしてなの?

 

たくさんの、たくさんのアヤさんの疑問符。お客さんたちにもあるかしら?

それを、観客に配布したレポート用紙の断片に書いてという。

その断片は回収され、骨壺に収納され、長い時間をかけて昇華された。

私も書きました。問いをふたつだけ。

無記名とはいえまんま書いたから、万一読み上げられたら恥ずかしかったけど、そこは大丈夫でした。

そして衝撃のラスト。

あれは未だに残る、アヤさんの中に居座り続ける毒なのか?

 

5月のチェコ招聘公演は「母」。

11月のニューヨーク招聘公演は「父」。

演劇なんてこれまで全然観てなかったのに、唯一観た二つがこれっていうのがすごいな。

 

このところ会議だらけで息つく暇もないOLデイズですが、水曜は聖域。

突然の合唱団事務局からのご連絡で、昨日は私も一年半ぶりの合唱団のボイトレ💕

第九→復活→こうもり、の練習の最中、第九の最後でよばれました。

同じパートの方と2(生徒):1(先生)でのレッスン。

ボイトレの先生が「すごく面白い」と仰ったのは、私ともう一人の方(= K嬢)の、発声も歌い方もすごく対照的だということ。同じソプラノで。

私は口周りが硬くて目線は上の方。

K嬢は身体が硬くて目線は下の方。

ひとりずつ、声の流れ、舌の位置、意識の持ち方を丁寧にご指導いただきました。

 

合唱ではひとりでも違う「イ」がいると「イ」が成立しない。

身体を開く。声は身体の後ろから回しててっぺんから。

声は外に出ていくもの。固まらずに。

 

録音してたので、私の声とK嬢の声は全っ違うのが、今聴いてすごくわかる(笑)。

ボイトレって面白い。相性もあるのだと思いますが、同じような音域の方と一緒のボイトレだと、本当に役立ちます。

いろんな学びがあって、ご指摘があって、気づきがあって、発奮があって。

 

最後は先生が、「でもね。おふたりともすごくいい声。きれいですよ」と、ささやかな自己肯定を支えて下さるような、とても温かい嬉しいお言葉があって。

とてもすてきなトレーニングでした。これを生かさなきゃ。

 

 

来週から練習定番のホールの大規模改修で、ちょっと練習場所が遠くなります。

でも、この団の中で歌っていきたい気持ちは、ますます大きくなっており。

再来年ティアラに戻る日には、少しでもアップデートした私でいられますように。

11/15 11:45、上野の森を後にして、初台へ。

ヴォツェックの初日だった。

 

 

新国立劇場 2025/2026シーズン
アルバン・ベルク「ヴォツェック」(新制作)

11月15日(土)14:00 新国立劇場 オペラパレス

指揮:大野 和士
演出:リチャード・ジョーンズ
美術・衣裳:アントニー・マクドナルド
照明:ルーシー・カーター
ムーヴメント・ディレクター:ルーシー・バージ
舞台監督:髙橋 尚史

ヴォツェック:トーマス・ヨハネス・マイヤー
鼓手長:ジョン・ダザック
アンドレス:伊藤 達人
大尉:アーノルド・ベズイエン
医者:妻屋 秀和
第一の徒弟職人:大塚 博章
第二の徒弟職人:萩原 潤
白痴:青地 英幸
マリー:ジェニファー・デイヴィス
マルグレート:郷家 暁子

合唱:新国立劇場合唱団、TOKYO FM 少年合唱団
管弦楽:東京都交響楽団

プログラム
アルバン・ベルク「ヴォツェック」
(全3幕、ドイツ語上演 日本語・英語字幕付き)

 

初日で新作というのもあって、ホワイエは華やかなふわふわした空気。

オペラは超久しぶりという母を連れての観賞で、私も緊張。

確かにこれは、知ってた今までのオペラとは全然違ってた。

6月に観た「セビリアの理髪師」とは対極。

装飾をそぎ落とした舞台は、まるでオペラではなく演劇のよう。

道具もミニマム、衣装はシンボリック。

それに相応しくというか、楽曲は終始無調、不協和音で紡がれており。

歌手の歌すら語りに近い。この「語り」はベルクが「シュプレヒシュティンメ」=「リズム的朗唱」と言い慣わした「旋律、リズム、強弱が規定された」語りをいうらしい。これらによって表現される凄まじいまでの世界の不条理。

タイトルロールのトーマス・ヨハネス・マイヤー、ヴォツェックの内縁の妻役のジェニファー・デイヴィス、その不倫相手のジョン・ダザックの超人的な歌唱と演技に、ただ翻弄された午後。

 

素晴らしかった。

二夜開けて、この舞台には、これまで見たことも聴いたこともない種類の美しさがあったとしか私には思えないし、言えない。

もう一度観たい。まだ消化できてないだけかしら。

オルセー美術館展を駆け足で鑑賞した後は、そのまま常設展に行きました。

早めに新国に行かないと、とさっさと鑑賞していた母がアクセルとなり、なんだか時間がちょっと余ったし。と、常設展部分を抜けることにしたのでした。

しかし。抜けるというにはあまりにも中身が濃い常設展で。

まずは14~15世紀の宗教画やガラス細工、金細工のオンパレード、企画展にも通じる印象派の絵画の数々(モネはこっちが点数が多かったかも)。コロー、ピサロ、藤田嗣治やクールベなどの素晴らしい作品がゴロゴロ。。。

これもっと普通に見に来なきゃいけないんでないの?

と真面目に反省しました。企画展のついでだけではもったいなすぎ。

 

↓しゃくやくの花園(モネ)

 

舟遊び(モネ)

 

美しい尾の牡牛(ジャン・デュビュッフェ)

 

ようやく脱出した時点での西洋美術館の庭

 

ここで11:45。
実は、

この後の新国でのヴォツェックを書くのが難しくてダラダラ書いてます(笑)

母は印象派の大ファン。新国でオペラっていうのが名目で上京した今日、午前中に入れてしまったこっちに、すっかり主目的が変わってました。。

だったら平日にしたんだけどな。。。

せめても、混むことを想定して、朝いちばんの新幹線で来てもらいました。

いいお天気。

 

 

予想通りのすごい列だったけど、開館時にはすんなりと流れ、ストレスはなく。

とにかく好きな画家の巨大な絵を間近で観る感動はすごい(これは私も久々)。
「室内」に限定した展覧会は個人的に大好物なテーマ。

でも、ドガ、マネ、セザンヌ、ファンタン=ラトゥール、モリゾ、それにモネ。・・万人向けすぎる。有名な絵の前はどこも人だかり。

アルベール・バルトロメの「温室の中で」が撮影可で展示されており、その脇に、モデルとなった夫人のドレス(本物)が展示されていた。ドレスは撮影不可だったけど、保存状態の良さとウエストの細さと言ったら。

 

母はモネの部屋で長居し、私はルノアールの前で停滞。

陳腐を承知で書きますけども、本物はいいです。

流れてくる何かがあるとしか言えません。

この企画展のあと、常設展にも立ち寄ったのですが、ここも素晴らしかった。

新顔もいくつもあって、もっと宣伝したらいいのにー。と思いました。

息子より若い海外の若者から写真撮ってとお願いされたり。楽しかった。

お土産もいろいろ買いました。