日本とバンクーバー

がん支援センターから借りていた

【くもをさがす】

やっと読み終わったニコニコ

 

読んで思ったことは

日本とバンクーバーとでは医療や療養環境がほんと全然違うということと

西加奈子さんとの共通点がたくさんあったということ。

 

全体的にみると

日本で治療していてよかったと思える部分がたくさんあった。

比べてみて初めて分かる、日本は丁寧だし、手厚いということ。

電話しますと言った日に電話はかかってくるし

外来で9時間10時間待たされることはない。

 

当たり前にされていることが

なんだかありがたく感じた。

 

もちろん

バンクーバーの良いところもあるけど。

 

ミールトレインおにぎりはいいなって思った。 (これは医療ではないよ)

友人達それぞれが、食事を作ってその人の家まで運んでくれること。

 

日本じゃ、家族にさえ甘えることできないこともあるし

ましてや、友人にそんなことしてもらうなんてっていう

遠慮もあるしきっと頼まないし頼めないと思う。

 

そんなことができてしまうお国柄っていうか

人がすごいと思ったイエローハーツ

 

そして

著者の西加奈子さん。

 

前にも書いたけど、テレビではぶっ飛んで見えて

私みたいな弱っちい人間とは全然違って

強いし、さばさばしてるし、

おそらく

私とは違う点をたくさん見つけて

ああ、こんな人もいるんだなあ、すごいな

私には無理だわ・・・なんて思って

パタッと本を閉じる予定だった。

 

でも

読み進めるうちに共通点がいくつかあった。

 

疑いが出たときに、ネットで調べて

なんとか楽観的な結果に結びつく情報はないか探していること。

 

髪の毛を切ったとき

(彼女はバリカンを入れて坊主にした)

泣いたこと。

他にもいろいろ共感することが書かれてあった。

 

テレビだし、作家だし

そら強気に見せないとあかんところあったんやろな。

いろんなこと乗り越えての今だから

言えることもあったのだろうって思った。

 

彼女もたくさん不安になって、たくさん泣いて

友人や家族に助けられて乗り越えてきたんだと

思った。

 

言葉が通じにくい、システムも日本と違うそんな環境で

もっともっと大変なこともあっただろうに

同じ病気を戦って戦いを終えた戦士に思えた。

 

本はけっこう読み応えのあるぶ厚さだけど

興味深く読めたし

バンクーバーの人達の言葉が、関西弁に翻訳して書かれてたのがおかしかった。

あっけらかんとしたナース達の人柄が

わかるようだったな。

 

9人に1人は罹患すると言われている乳がん。

今はちょうどピンクリボン月間でテレビでも検診を受けるように

流れていた。

 

わたしも検診でわかった人だから、これからも検診は周りの人に勧めていこうと

思う。

 

大丈夫、大丈夫恋の矢