今の家を建てたのが16年前。
家の裏には広大な林があり、よく言えば自然豊かな環境。悪く言えば、鬱蒼と茂った木々が少し邪魔だった。
しかし、住み始めたのが16年前の2月だったが、その3月の初め頃からウグイスのさえずりで目覚めるようになり、毎年7月頃まではウグイスとの共存関係が続いていた。
7月中旬から8月になると途端にウグイスの声は聞こえなくなるので、ウグイスって季節によって移り住むものと勝手に思っていた。
でも、よくよく調べるとウグイスはずっとその場に生息しているらしい。
春先から初夏は「ホーホケキョ」と鳴くが、夏を過ぎると他の鳥たちと鳴き方が同じようになるらしい。
そしてまた、春を迎えると求愛などの関係で「ホーホケキョ」と鳴くようになるとのこと。
そんな林は、冬になるとくぬぎなどの落ち葉を撒き散らす。林がわが家の北側にあることから、冬の北風で落ち葉が全部我が家の敷地に舞い降りる。
12月から3月は落ち葉との格闘で気が狂いそうになるほど。何本のホウキを買い換え、腰が痛くなるほど、家の周りを掃きまくった事か。
そして3月になるとくぬぎは黄色い花粉?をつけ始め、モフモフの花粉を撒き散らし始める。そうなると家の周りの全てのものが黄色に染められ、後から水で流してもなかなか色が落ちなくなる。
洗濯物もそうであるが、たまたま家の庭石をただの砂利からちょっとおしゃれな白い石に変えてみて、家族が大喜びしたのも束の間、春になるとその白い石が黄色く染まり、水を掛けても洗っても白には戻らず、悲しい思いをしてきた。
そんな林が自分の持ち物であるはずもなく、どうすることもできなかったが、いきなり昨日、その林の木が全て伐採された。
何の前触れも説明もなく、いきなりだ。
これで今度の冬からは落ち葉にも悩まず、春の花粉で庭石が黄色く染まることも無くなるだろう。
でも16年間、聞いてきたウグイスのさえずりはもう帰ってこないだろう。
落ち葉や庭石の黄ばみとの戦いとはお別れできるが、ウグイスのさえずりで目覚める生活との訣別を思うと複雑な思いがする今日この頃だ。