ウルトラの星
昨日予想外に38度を超える高熱を発してしまったため、致し方なし今日は有休とって寝てました。
これで今月三回目の有休ですが、うち二回は半日ですし来月は取る予定ないですから別に問題ないでしょう。
そもそも一回目は耳鼻科へ行くため、二回目は土曜日だったからですが結果的には目の検査(結局いけませんでしたが)のため、今回は風邪のためですし。
一応熱は下がりましたが、昨日注射されたとき打たれた箇所をもんでいなかったためでしょう。今日はその部分が筋肉痛のような痛みを発してしまっていました。とても仕事ができそうにありません。
それに激しい頭痛は相変わらずですし。
しかしこうして平日に休んでみるとニートの気持ちがよく分ります。是非ともニートになりたいです。働きたくないでござる。
それはともかく、ずっと寝ているのもなんなので、先日GEOで借りてきた「ウルトラマンティガ」のDVDの最終巻を見ていたのです。
これにはしょっぱなからいきなり、あの初代ウルトラマンが客演している「ウルトラの星」が出演しているのですが、いややられました。
この作品は、脚本に「帰ってきたウルトラマン」でおなじみの上原正三氏、監督に、ウルトラマンマックスの「怪獣はな何故現れるのか」で映画監督の役として出演したことでも有名な満田みずほ氏がそれぞれ携わっているのですが、実に初代ウルトラマンに対するリスペクトに満ち溢れた作品でした。
初代ウルトラマンが初めて登場するシーンで、初代は円谷英二監督に話しかけているのですが、その声が、ティガDVDの最初に収録されている、DVD鑑賞上の注意をしているときのさわやかな声ではなく、本放送時のようなどこか怪しげな声であったり、ティガがヤナカーギーと戦っている最中に降臨したときには、きちんと初代ウルトラマン戦闘時のBGM(そーれゆけー、そーれゆけー、ウルトラマーン♪ というやつ)が流れたり、EDではいつものあの歌をバックに初代の映像が次々と流れていったりと、初代ウルトラマンが大好きな人間にはたまらん演出が盛りだくさんすぎてもう見ているだけでおなか一杯です。
なにげに敵のヤナカーギーも、口元とか微妙にベムラーを連想させるものになっていますし。
そもそもなんでウルトラマンはティガがあれほど苦戦するような凶悪な怪獣を地球に封印したのか、というのが気にならないでもないですがウルトラマンとはそういうもんですし。
そもそもウルトラマンが地球を守ることになったのも、護送中の凶悪犯宇宙怪獣ベムラーをうっかり地球の湖に落とした上に、さらにうっかり追っかけてる最中にハヤタの乗っていたビートルとぶつかって殺してしまったためにおわびの気持ちから、ですし。
戦闘シーンでも、ウルトラマンは出現後ティガの代わりにヤナカーギーをぼこぼこにするのではなく、ただエネルギーを与えて復活させ、ゼペリウム光線にあわせてスペシウム光線を出して二人がかりで粉砕する、というどちらの魅力も引き立つうまい使い方をしています。
こういうのはたまりません。
シンプル・イズ・ベストという言葉がありますが、まさにそれを体現したシーンです。
もしウルトラマンが一人でヤナカーギーをぼこぼこにしていたらティガが役立たずのように見えてしまいますし、かといって二人がかりでぼこぼこにしたら、それはそれでなんだかなぁ、となります。
タイで作られたハヌマーンとウルトラ六兄弟が七人がかりでゴモラを集団リンチにする映画がありますが、見ていて逆に怪獣がかわいそうになってくる作品でしたし、かなり後味が悪い仕上がりになってしまっていたことでしょう。
かといって、復活したティガがヤナカーギーをぼこぼこにしているかたわらウルトラマンがただうんうんとうなずいて止めを刺すまで腕組んで黙ってみているだけとなったらお前それだけかよ! ということになってしまいますし。
やはり、復活後は余計な戦闘を行わず二人で必殺光線を同時発射して敵怪獣を吹き飛ばす、というのが一番の理想系だったのでしょう。
他にも「Q」のナメゴンらしき怪獣の絵がちょこっと出てきたり、「ペギラが来た!」の撮影と思しきシーンが出てきたりとマニア心をくすぐる小ネタがそこらじゅうに散らばっているのがたまりません。
Qや初代が好きな方なら是非見るべき一作です。
もちろんティガのこれまでの話を見るのも忘れずに。
やはり、ウルトラマンだけでなくティガ自身にもなにものにも変えがたい魅力があったればこそ成立した話ですし。