嵐の前触れ


    

肋骨の痛みと心の痛み


初めてのあからさまな未読スルーをくらった翌朝

彼からLINE

サムネイル
 
おこってないよー
これから仕事忙しくなりそうで会える日が少なくなりそうだから、
少しでも会いたかった


少しの時間でも会いたいって

すごく嬉しいって伝えました


この頃はまだ

彼もとても素直に愛情表現してくれていて

歩く時はいつも腰に手をまわしてグイッと引き寄せて

車でコンビニに寄った時でさえそうして

そのままキスしそうなくらいで


私も愛されている実感があってハート

心も体も満たされていた


若い頃、セックスはキライではないけど

好きでもなかった


彼とのセックスで何かのスイッチが入ったのかな


キスがほんとにたまらなくイイ

何なんだろう?経験のない感覚

ディープキスも不思議な感覚すぎて

どう表現していいか言葉が見つからない


一番は…お互いの繋がるトコ

お互いのためにあるかのようなフィット感

繋がった瞬間から

絶頂の直前が…ずっと続いてる感じ


自分から

彼の上にまたがって

「気持ちいい」なんて

言う日がくるなんて思いもしなかった


この頃の私と彼は

ずっと笑顔だったと思う


彼くんの仕事が忙しいのも理解していたから

私から必要以上にLINEもしなかっ


趣味のゴルフ⛳️も

気持ちよく行けるようにと

スケジュールを細かく把握することもしなかった


私は

私以外との時間も大切だと思ってて


返信が来なくても

安心できてた

不安に思うことなんてなかった


愛されてるの

わかるから

感じてるから


この頃から彼くんは「愛してる」

言ってくれるようになった


私も

今までの恋愛とは何か違う

彼との関係に

愛を感じていた


金曜日

仕事が終わったら

彼が迎えに来てくれて

お泊まりデートする


彼の仕事次第で

毎週というわけにはいかないけど


彼が会えるときに会う

彼の仕事は

6月になって県外の仕事もほぼ終わり

地元がメインになっていた


私の住んでいるところから

彼の家へ向かう道路は

平日の夕方は帰宅クラッシュで激混みになる

特に金曜日は大渋滞


たいして距離はないけど

片道1時間以上かかってしまうことも


でも私にとってはこの車での移動の時間が

大切で大好きな時間だった

手を繋ぎながらいろんな話しができるから


彼からしてくれる帰り際のキスも

車が見えなくなるまで私が見送るのも

私たちの愛情表現だから



大好きな彼女がもう自分のものになって

安心しているからなのか

この頃から

彼のLINEからは時々絵文字もなくなって


まぁでも

男の人あるあるだし

会話はできているので

それは大丈夫



平日の仕事中

珍しく彼からLINE

「今日忙しい?会える?」

何往復かやりとりして

私が自分の車で彼の家に行くことに


私、生理で

しかも肋骨の骨折が悪化していて、激痛泣


でも、いつも彼ばかりに送迎させて負担かけてるし

初めて彼に「自分の車で来れる?」って言われたから

たまには自分で行こうって思った


彼の家でイチャイチャしようとしても

肋骨の折れてる私が「痛ッ」って顔を歪めるから

全然イチャイチャできなくて

(力加減とか抱き寄せる角度とかで大丈夫なんだけど…

彼は自分の低位置を絶対変えない)

彼も途中から諦めて

次の日も仕事なので、早めに帰らなくちゃいけないしで…


自分の家について

彼にLINEし


彼は

サムネイル
 
そばに居なくて寂しかった
もっとイチャイチャしたかった

私は

私が肋骨痛いからだよね
ごめんね

サムネイル


すねたときのお約束の未読スルー


肋骨が痛い私への思いやりの言葉は一切なく


ただただ


自分の思い通りにならない苛立ちと

寂しかったって思いだけで

未読スルーをする



なのに


そんな彼のことが大好きで愛しくて


ただの執着とか依存とは違う何かがあって

私は彼のことばかり考えて


今までの私だったら

「そんなめんどくさい男、私は願い下げ」

てバッサリ切る人間だった

「世の中にはもっとステキな人沢山いる」って


なのに、それができない


頭ではわかってる


「これからずっと、何かあるたびにこんな感じだよ。めんどくさいよ。」


わかってる

わかってるけど


心と体が離れられない

体の相性がイイというのは…


2度目のあからさまな未読スルーに

悲しくて

「なんで未読スルーできるんだろ?」


自分がそういうこと

したことないから

なおさら理解できなくて


久しぶりに恋した私には

かなりのダメージを与えていたけど


平気なフリして

元気なフリして

彼の前では明るく笑顔でいたい


「私が気にしすぎなんだよ」

自分に言い聞かせていた


私の心の痛みと不安は

私の知らないところで

徐々に大きくなっていく


20240/6/12