⭐︎こんにちは!中学教員レモラズです!
多少脚色が入っておりますので、「こんな学校もあるのねー」と気楽に読んでいただければと思います。⭐︎
緊急事態宣言が出たレモラズ地方。
始業式の前日の午後3時、各学年代表が校長室に呼ばれました。
「次の月曜日から、午前中授業だと決まった。そしてうちの学校は午後からオンライン授業をしようと思う」
タブレットは確かに一人一台あるけど、
家に持ち帰って使えるか(Wi-Fiとか)を夏休み前に確認してあるだけ。
私たち「どうやってやるんですか?」
校長「それを今からやってみるんだよ」
私たち「何もわからないのに、来週から、ですか?」
校長「じゃあ、来週はどこまでできるのか、探ってみてくれ」
(んな、むちゃくちゃな…)
そこから急に、職員室で教師がタブレットを持ち寄り、
これをあーしてこーして…
得意な人がリーダーシップを取って…
zoomのような会議システム、
ロイロのような授業アプリ、
ドリル教材アプリ、
使ったことないわ![]()
という間も無く、
その日の午後9時には、
とりあえず来週は
会議アプリで出欠を取って、
ドリル教材アプリをさせる、
というところまでは辿り着くことができました。
そして、
その翌週には、
完全にオンライン授業ができるまでになりました。
これがスムーズにできるようになるまで、
ほぼ毎日20〜21時まで残業です。
午前中授業なのに!!!
退勤時間過ぎてから、平気で呼び出され、平気で打ち合わせが始まります。
あまりに無茶振りばかりされるので、
だんだんイラついてきた私。
校長さんも、熱心なのはわかるけど、
私たちの勤務時間なんて、気にしてない。
副校長さんに至っては、
「○○ができないんですけど」と相談に行くと、
「なんでできないの??」と返してくる。
知らんやん。
できひん理由が分かったら相談になんて行かへんやんか!!!![]()
無茶振りばかりしてくるどころか、
なんか煽ってくる管理職にイラついて、
珍しく職員室で
「こんなの、おかしいわ。私たちがこんなに残って、そこまで急いでやらなければならない理由なんてない。教育事務所だって、オンライン授業なんて考えてなかったから、全然ノウハウが降りてこない。オンライン授業なんて、トラブルだってつきものなのに、生徒指導すら追いついてない。それなら夏休みの間にもっと研修をしておくべきだし、情報を集めてから動くべきだわ。私たちの勤務時間や労働力を無限だと思わないでほしいわ。土日だって、無給で出勤しなきゃいけない。これが善意の搾取以外のなんなの。」
と
まくしたてておりました。
普段怒らない私が怒ってることで、
明らかに職員室がピリついてるのは分かるけど、
止められない。
副校長も、いつも私に気軽に話しかけてくるのに、私を避けて通って行く(笑)
それでも、
やりとげてしまうのが
私たち…
オンライン授業のルールを改めて作り、
授業者の注意点をまとめ、
起こりうるトラブルを想定してトラブルシューティングを作り、
欠席者やWi-Fi環境のない生徒への対応などを考え、
オンライン授業前日の夜、定時から5時間すぎた頃、みんなの準備が終わりました。
すると副校長
「やればできるじゃないの!!!ね、うちの先生たち、タブレットを使った技はすごく身についたでしょ?…で、怒りはおさまった?」
ぷちーん![]()
![]()
「お言葉ですけど、これだけ残業したら、そりゃできるでしょう。かける言葉、間違えてませんか?校長先生も副校長先生も、やれ!やれ!って言いますけど、何もないところから立ち上げてる人たちに、どれだけ無理難題を言ってたか、わかりますか?できないと相談に行けば、なんでできないの?って責める言葉になって返ってくるし、他人事のように言われて寄り添ってもらえないそんな職場、ほんと嫌です。」
気がついたら、私の後ろには、後輩たちが集まって話を聞いていました。
「こんなに急がなければいけなかった理由を、私たちは一切聞かされていません。教育事務所の担当者さえ、『無茶苦茶な!』と驚いていました。管理職の先生と、教育事務所の一部の先生との話が盛り上がって、それが私たちのところに降りてきたんだろうとは思っています。でも私たちの仕事は、今それだけじゃありません。」
(教育事務所の担当者が知り合いなので、直接聞いたら「僕たちも分からないんです、急にそちらの校長さんがやるって言い出して…」とのこと)
そう、私たちは、
朝、子供達が校舎に入る前に検温をせよというお達しが来ていて、
バスで通学してる子はバスに乗る前に…という話もあるので、
学校からさらに30分奥地まで、バス通学の子たちの検温に出ている先生たちもいます。
朝早い人は、6時前に家を出て、帰宅は22時すぎ。
それが2週間も続いてるって、おかしくないですか???
(ご存知の通り、私たち教職員の残業代は毎月基本給の4%=8時間分ほどで固定)。
普段、遅くまで生徒指導があって、自分の仕事が終わらないと言っても早く帰れと帰されるのに、
今は、通常業務を放り出して、オンライン授業に時間を取られてるわけですよ。
そういう事情をほんと軽く見られてるような言葉をたくさんかけられて、ありえないと思ってます。
などなど、
淡々と話しましたら。
煽ってた副校長は黙り込み、
途中から様子が変だと気がついてやってきた校長さんは、
「確かに、すまなかった。今やらなければ、もう、対応の遅い教育事務所を巻き込めないと思ったんだ。」
と言った言い訳事情を始めました。
そして、次の日の朝、校長先生から、全体に
「無茶なことを頼んで本当にすまなかった。でも、協力してくれて、本当に感謝している」という挨拶があったのでした。
後輩が
「あれだけじゃ足りませんけど、レモラズ先生が言わなかったら、きっと、そんな言葉もなかったでしょうね」と言ってました…
そんな内輪の混乱ぶりは一切子どもに伝わることはなく、初めてのオンライン授業は、なんとか無事終了。
オンライン授業と一言で言うけれど、
やっても意味があるか分からないような内容もあるといいます。
そういう面では、うちの学校の先生たちは、お互いに「それって意味ある?」と聞いたりして、
急なオンライン授業でも、授業を大切にする気持ちを持ってることが良かったです。
そんな2週間だったので、大好きなアーティストの曲を聞く時間か少なくて、本当悲しかった!!!
ご褒美にいっぱいYouTube見ちゃお!!!