☆こんにちは、中学校教員レモラズです。身バレ防止のため、脚色を加えていることがあります。気楽に読んでくださいね。☆
小学校の頃から金髪で過ごしてきて、中学になっても金髪のままのナオト。
お母さんは地元でたいへん有名なヤンキーで、
ナオトと妹二人を産んでバツイチになった後、
地域で一番のヤンキーグループにいて、
塀の中でのおつとめも経験した男性と再婚しました。
そんなお二人の間に育ったナオトは、
最近稀に見るヤンキーではありますが、
両親から
「勉強は絶対大切!!!どんなに夜遊びしようが、補導されようが、学校は絶対に行け!勉強をしろ!塾にも行け!!」と言われています。
ナオトのすごいところは、
理解力の早さと、知識の吸収力。
普通、と言ってはなんですが、
家庭の力が弱いと、なかなか学力につながらないんですが、
彼はなぜか、かしこい。
そして、ヤンキーならではの、
人に対する敏感な感覚を持っていて、
学校や教師に対しての反抗心や不信感が強く、
ルールなんて無視。
ナオトの中で、嫌いな教師に対してはすぐに「ブッコロス」「殴るぞ」と反応するので、
「はい、それ、恐喝罪。」
と通りすがりにささやく指導をしております。
(ムッとしてやめる…が、嫌われてる教師もそうだそうだとばかりに彼を刺激するのでとても困ってる)
授業中も質問があったり、自分が構って欲しい時に、
私が他の生徒と対応してると、
「おい!レモラズ!!こっちこいって言ってんだろ!!聞こえねーのか!!オバサン、聞いてるのか?!」とわめくので
「失礼な物言いをする人のところには、行きたくないし、授業中に周りの迷惑になるそんな大声でわめくのは授業妨害ね」
と返すのですが、
彼はそうやって構われると満足して大人しくなります。
周りの子どもたちは
「ナオくん、あんなんだけど、すごく優しいんだよ」
「でも、先生には、ああなるんだよね」
「だけど、中学になったらすっごいマシ!小学校の時は、マジでやばかった」
という反応。
そして、ナオトで一番手がかかることは、
情緒不安定。
普段なら何も引っかからない教師の一言に引っかかり、
机を蹴り、壁を蹴り、怒鳴り散らし喚き散らし、
それを止めようものなら
巨体から繰り出されるキックとパンチでこちらが危険な状況に。
当初はそれが1ヶ月に1回ありまして、
最初は親も
小学校の頃と同じように
「教師がうちの子を怒らせたんでしょーが!!」と乗り込んで来てたんですが、
話を重ね、
だんだん、
「ナオト、中学の先生たちはあんたのために怒ってくれてるよ。手を出したこと、謝りなさい。」というように変わってきています。
でも、授業中にスマホを出してることを注意し、家に連絡すると、
「だから何なんですか?うちの子が他の子に迷惑をかけてると?うちの子ばっかり悪くて、他の子が善人みたいな言い方、なんなの?他の子だって、うちの子に迷惑かけることはあるでしょーよ。携帯ごときで何なんですかいちいち。」
という反応だったりするので、
やっぱり完全にわかり合うのは難しいなぁと思っています。
つづく