☆こんにちは、中学校教員レモラズです。身バレ防止のため、脚色を加えていることがあります。気楽に読んでくださいね。☆
どんな仕事でも、異動をして、最初にすることって、
施設や設備の場所を覚え
鍵のありかを覚え
一緒に働く仲間の名前と顔を覚え
誰がこの中で発言力があり
誰がこの集団を後ろで動かしているのか
誰がその指示からはみ出やすいのか
今日はそんな話を。
一人目。←複数いるのか
以前から噂は聞いていた村咲女史(ムラサキ色が大好きだから)は、最初の会議から
トイレ掃除をちゃんとさせないと！
トイレ掃除は、全員がするべきよ！！
自分がトイレ掃除をしないと、トイレをきれいに保とうという感覚が生まれないから！！
と、トイレ掃除を全校生徒にさせるべく
年間の掃除計画を立てさせる
方でした。
(たぶん普通の学校は、週替わりで班ごとに掃除当番が回るだけだと思う)
トイレ掃除をしなくても、家のトイレと同じように綺麗に使おうって指導したら分かると思うのだけど、
この学校の子たちは、実際に掃除をさせないと分からない残念な子たちなのか…
と思っていました。
この村咲女史は、ものすごく仕事ができるけど、
とても細かい細やか
印刷機に白紙を束を置きっぱなしにしてあったら、
「次の人もこの紙束を使うとは限りません。片付けて。」
コピー機で裏紙を使ってない人がいると、
「あなたのその数枚が、紙の無駄を防ぎます。」
シュレッダーには
「細かいゴミが落ちていたら、ホウキで集めて捨てましょう。あなたのゴミを他の人に掃除させるんですか？」
「たまった裁断済みのゴミをかたづけるのは、いつも同じ人です。それでいいんですか？」
ゴミ箱に分類できてないものが捨ててあったら、
「そのゴミの分類を誰がするんですか？」
給湯室には、
「人の食べたカップラーメンの残飯を片付ける人の身になりましょう」
と筆で書かれた紙が貼られる。
そして、もちろん職員用のトイレにも村咲女史の張り紙が用意されていて、
「(和式)便器のフチを踏まないでください。跡が残って汚くなります」
「髪の毛が落ちてたらサッと一拭きしてください。」
そして、極めつけは
「トイレットペーパーをちぎるときは、きれいにちぎってください。」
「千切れたトイレットペーパーは拾ってゴミ箱へ。」
こういう写真と共に、
トイレの個室前面の壁が、見事に張り紙だらけ。
ほんと、すごいんですから。
わかりますよ、細かいけど、大事なことばかりですよね！！
でもどこにいっても、村咲女史の張り紙ばかりでちょっとうんざり。
そんな村咲女史にこの前声をかけられました。
「レモラズ先生、教えてあげますね。
先生の学年は、先週、教室の鍵を片付けていなかったのが3回、エアコンのリモコンが返却されていなかったのが2回でしたよ。」
何か私に注意をするときは、
「教えてあげますね」と近寄ってくる村咲女史。
最初はなんかその言い方にカチンと来てたけど、
それではあまり面白くないので、
逆に「教えてもらう」ことに徹することにしてみました。
「わざわざ教えていただいてありがとうございます。すみません、私も、鍵やリモコンの片付けが甘いのは知っていて、声かけはしてるんですが、1ヶ月経ってもまだ徹底できていなくて、実は私も困ってるんです。何かいい方法があれば、教えていただけませんか？」
「……そうねぇ……言ってもなかなか直らない人っているわよねぇ。」
「あれだけ色々気付かれて注意喚起のメッセージを貼っている村咲先生なら、もっと効果的な言い方もご存知じゃないかと思いまして。私の言い方では足りないかもしれませんね。張り紙してみたらいいですかね？」
ちょっと攻めてみた
「私は口で言うとうるさいバーサンだと思われるから、張り紙にしてるの。」
「また片付けてない！また私がやらないといけない！と思うと腹が立つから、ああやって貼って、みんなもやってね、って知らせてるのよ。」
「貼り紙しても、そのうち、新鮮味がなくなって背景として見るようになるから、あんまり意味がないのよ」
意味ないんかーい！！！
でもね、そうやって、なんだかんだと私たちの尻拭いをしてくれてる村咲女史が、その代償として張り紙をしてるわけで、
感謝こそすれ、うんざりしていたことに申し訳なく思いました。
前の学校では、片づける側だったんだけどなー。転勤して、周りを見る余裕がなかったかも。(言い訳)
でも、こういう本音を出してくれる先生とは、
なんだかんだとうまくお付き合いできそうです。
ちなみに、この話の後、うちの学年のエリアにあった貼り紙(何年も前に村咲女史が貼りまくってたやつ)は、すべて撤去いたしました
代わりに
「帰る前に指差し確認」という張り紙をしました。
「教室の鍵、リモコン、返却しましたか？」
そして、帰る前に、「指差し確認して帰ってね」と学年の先生たちに言うようにしました。
前よりはだいぶマシになったかも。