☆こんにちは、中学校教員レモラズです。身バレ防止のため、脚色を加えていることがあります。気楽に読んでくださいね。☆
以前の勤務校で、一人、若い子が私傷病休暇を取りました。
「同僚のお姉さんお兄さんの先生たちが怖くて学校に行けません。(←できてないことを指摘されるのがいや)
子どもたちが怖くて学校に行けません。(←自分の指示を聞かずに言い負かされるのがいや)
保護者が怖くて学校に行けません。(←生意気な物言いをするので、数名から苦情が入った)
行こうとすると身体が動きません。
家にいても涙がポロポロ出てきます。
夜も眠れません。睡眠薬を処方してもらっています。
好きなアイドルグループのビデオを見て、ファン同士のインターネットサイトで交流している時だけが、心が落ち着く時間です。」
…ということを管理職には言っていて、
そんなに怖いなら、仕事もやめちゃうかな、
元々、本当に教師には向いてない子だもんね。
コミュニケーション力が低いのに、自尊感情ばかり高いから、子も親も同僚ともトラブル続きだったもんね。
なんで採用されたのかね?
と職員室で言われていた先生。
なーんも分かってないのに、不登校の子のお母さんに
「子どもさんは本当は学校に来たいと思ってます。学校に来させてください」
と言ってしまい、
「行かせられるなら行かせてるわ!!偉そうに言うなっ!!!」
と本気のブチ切れをされ、
「あの先生には2度とウチの対応をして欲しくありません」と教育委員会に申し入れをされました。
(本人的には、刺激を与えようとハッパをかけたらしいけど、なんで急にそんなことを思い立ったのか、私たちも分からない)
二人の女子のケンカがあり、片方が泣いていたら、双方の話も聞かず、
「ほら、泣かしたんだから、ゴメンナサイを言わないと!」とゴメンナサイを強要し、
そこから小さなトラブルが積み重なり、
ゴメンナサイを強要された子が学校に来なくなるという事態に発展してしまいました。
そんな状況をフォローする周りの私たち同僚にも、報告や相談はなく、何か言うと「わかってますって!」「大丈夫ですってば!」と超自信満々に言います。それなのにトラブルばかりもちこんでくるので、こちらも手を焼いてました。
授業も成り立たないので、必ず一人空き時間の教師がフォローに入る状況。でも、一度も「すみません」とか「ありがとうございます」なんて言ったことがない。
休んでいましたが、
だんだん元気になってきたらしく、
夏休み前から職場に戻り、
「まだ、集団の子どもたちを相手にする心の準備ができていない」という本人の申し出のもと、
特別支援学級の補助をすることになりました。
当然、超特別措置なので、その若手先生が本来やるべき授業数があります。
色々思うところはあるけれど、みんなで助けようと他の先生たちが授業を引き受けることにしたそうです。
復職したので、臨時講師を呼ぶこともできません。
気の毒すぎる…。
でも、もちろん若手先生にはそんなことは理解できません。自分のことでいっぱいいっぱいだから

「特別支援学級の補助」という新しい役を与えられ、ウキウキしていた若手先生ですが、特別支援学級の最大の壁は、
「子どもたちが思い通りに動いてくれないこと」
そして
「専門知識が豊富な親御さんを相手にしなければならないこと」
支援学級は、普通学級より、親御さんとの連絡は密ですもんね。
若手先生、すでにこの二つの壁にぶつかり、息も絶え絶えだそうです。
お腹痛い、頭痛い、と遅刻と早退続き。
何故それでもやめないのか。
教師になった理由を
「私、中学高校と嫌いな先生がいたんです。あの先生で教師ができるんだったら、私はもっといい先生になってやるって思って、教師になりました。」
と語っていた若手先生。
………えっ、そんな理由……
さらに、やめない理由は、
「わたし、大学の教職課程の成績、オールAだったんです。特別支援学校の免許も持ってます。それでやめるなんて、もったいなくないですか?」
いや、まったく、もったいなくないと思う。
むしろ、この仕事で若手先生の良さ(単純作業や事務作業ははやい)が潰れてる気がするわ。
向いてるのはね、そうね、事務員さんとか、会計とか、市役所の窓口の方とか。(対人でトラブるかしら?)
「子どもたちや親と合わなかったのは、私が不運だったからだと思うんです。」
あなたより子どもたちや親御さんが不運だと思う
ね、こんな言い方をするから、みんなに嫌われちゃう。
この若手先生に欠けてるものは、
「自分の適性を考えること」。
「相手の気持ちを考えること」。
なぜ、こんなに向いてない仕事に就いてしまったのか、
採用されてしまったのか、
そしてもう変更が効かないという頑固さと、
適性が考えられないという問題。
賢いから試験は通るし、面接も型通りのことは言えますもんね。
特別支援学級の担任の大ベテランの先生が、
「若手先生のことは、アルバイトだと思っています。責任のあることは任せられないし、前面に出しすぎると張り切りすぎて余計なことをしてしまう。」とたいへん嘆いていらっしゃいました。
さらに
「普通学級でダメだったからって、特別支援学級や特別支援学校で働くっていう考え方、本当にいけないと思う。若手先生本人もそういう考え方だし、校長や教育委員会にもそういう人たちがいる!特別支援教育をバカにしないでほしい。」
とお怒り。
わかります、それ。
それでも、引き取り手がないから大ベテラン先生が面倒を見ることになりました。
ちなみに、年上の者たちが「やめたら?」「仕事考え直したら?」はパワハラになるので言っちゃいけないと、管理職からくれぐれも言い聞かせられたそうです。
夏休みが始まってるけど、この後、若手先生は、仕事に戻れるかな?