☆こんにちは、中学校教員レモラズです。身バレ防止のため、脚色を加えていることがあります。気楽に読んでくださいね。☆
先日、たまたまある生徒と話す機会がありました。
彼女は黒人の父を持ち、肌の色と髪質も、見た目は完全に「外国の子」。
小学校時代、見た目からいじめられ、
先生にも「外国人だから日本人とは違うよね」みたいな扱いをされることが多々あり、
実のお父さんからのDVで、
母子で家を逃げ出して、叔母さんの家に行ったら、
そこでも「黒人の子」という扱いをされ、
お母さんまでも「黒人なんかと結婚するからDVされるんだ」と偏見に満ちた扱いをされ、
肩身の狭い思いをして、
転校してきた小学校6年生の秋。
自分をわかってくれる友達が少しできたくらいで、
中学にやってきました。
そんな辛い思い出話をしてくれて、
「小学校にはいい思い出がないんです」
という彼女。
「中学校は、がんばりたいんです。勉強も全然できないから、したいんです。漢字も苦手だからがんばりたいんです。」
と。
変わりたいそうです。
いじめられる理不尽さにも腹が立ち、
いじめっ子に腹を立てる自分も嫌で、
イライラする感情を抑えられない自分が嫌で、
この世から消えたいと思ったこともあったそうです。
でも、優しいお母さんのことを考えると、
心配かけちゃいけないから頑張ろうと思うしかなくて、
そうやって今までやってきたと。
体調もよくなくて、
おやすみしがちで、勉強も全然できない。
家には小さい弟たちがいて、面倒を見なければいけないし、自分の部屋もないし、勉強はなかなかできない。
そんな話もしていました。
ひとしきりその子の話を聞いて、ゆっくりお返事をしました。
いじめられたのならば、すぐに言って欲しい。
勉強がわからないなら、すぐに聞いて欲しい。
困ったことがあるなら、すぐに相談して欲しい。
「中学校では、楽しい思い出、作ろうね。」と言うと、すごくびっくりした顔をして、
「先生からそんなこと言われたことないから、びっくりした」
と言います。
中学校にはまだそんなに登校できてないけど、
たまたま寄った保健室で、
「中学の先生たち、誰も私を避けたりしないし、ジロジロみたりしないし、話しかけてくれるし、なんか嬉しいです」
と言っていたようです。
中学生になると、思春期になり、
きっと、この子は自分のアイデンティティで悩むことになるでしょう。
悩むのは仕方ない。
辛かった思い出が、フラッシュバックするかもしれない。
勉強できる環境があっても、やっぱり勉強はしないかもしれない。
頑張ってもできないかもしれない。
なんでもいいけど、
学校はいつでも彼女の味方です。
頑張ってほしい。
乗り越えてほしい。
サポートは惜しまないよ!