☆こんにちは、中学校教員レモラズです。身バレ防止のため、脚色を加えていることがあります。気楽に読んでくださいね。☆
クラスに、とってもデリケートな不登校くんがいます。全欠席。
色々なことに過敏で、
色々なことに批判的。
お母さんもものすごく困っていて。
そんな生徒が、「学年の最後、別室登校をしてみたい」と言い始めました。
お母さんと、
まずは別室を見学してみては、
と提案して、
何回か打ち合わせをしました。
そこに今後関わる可能性のある先生を
偶然通りかかる設定にして顔合わせてみたり、
段取りを組みました。
その母子の対応に慣れたA先生と私が対応することになりました。
ところが当日、たまたま、私がどうしてもその場につけないことになり、
かといって、本人がやっと学校に行く気になっているので、延期もできないので、
別室担当のB先生が代わりに対応してくれることになりました。
B先生は、
おしゃべり大好き。
説明も冗長で、要点がはっきりせず、
落ち着きもない。
別室の子たちからは不評。
もちろん担任たちからも不評。
嫌な予感しかしなかったけど、
「やっちゃいけないこと」として、
「質問されたこと以外は答えない。」
「答えるときは、簡潔に。」
「本人が批判しなくていいように、余計なことは言わない」
「本人は白々しいと思うので、むやみに褒めない。持ち上げない」
など、注意事項を伝えました。
「私も、発話をいつもの5分の1くらいにしてるくらいだから、本当に気をつけてください。」と念を押したら、
「えー、レモ先生がそれなら、私、100分の1位にしないと」
と冗談を言うので、
「100分の1では足りません。500分の1でも多いかもしれない。」
と真顔で返してやりました
そして、不登校くんの見学後。
校外にいた私の携帯に、
学年のとある先生から電話がかかってきました。
「B先生、やらかした。A先生がめっちゃ怒ってる。
」
あれは喋りすぎだ、とだいぶ怒られてる様子。
翌朝、改めてB先生に、私の代わりに対応してくれたお礼をしたあと、
「で、喋りすぎたって聞きましたけど?」
と聞いてみたら。
B先生「えっ、そんなことないですよ。私、A先生と同じくらいしか喋ってませんよ。むしろA先生の方がよく喋ってましたよ。」
周りにいた全員が硬直しました。
話が聞こえていたA先生は、目を閉じて天を仰ぎました。
後から、A先生は、
「子供は明らかに表情がこわばってたよ。あんなにベラベラ喋ってて、私と同じくらいしか喋ってない、なんて認識だったのか…」
と呆れていましたが。
そして、嫌な予感がしたので、
不登校くんのママに電話をしてみました。
「レモ先生〜〜!失敗した〜!レモ先生がいるときに行けばよかった。失礼だとは承知で言うけど、B先生、なんなんでしょう
ちょっと軽く別室を見てみよう、ってこっちはやっとこさ学校に連れてったのに、あの先生が喋りすぎでうるさくて、『あの人がいるなら、もういかない』って…。
行くか行かないかもわからないのに、別室のルールをあの場で次々と説明しだすし、
別室の名簿を見て『知り合いがいる』ってうちの子が言ったら、根掘り葉掘り聞きだすし、
別室を使うなら面談が必要だけど、そんな1時間もかからないから大丈夫、なんて言うから、『面談?面倒くさいんだね』『1時間?逆に1時間もかかる面談なんて普通やらないでしょ』…って、家で文句が止まらないんですよ!!
もちろん、もう別室は行かないって…」
お母さん、本当にすみません
休んでしまった前担任も曲者だったので、
お母さんは「もう二度と電話してこないで!」と怒り、
やっと私と関係を作ってきてここまで来たのに。
その別室見学時に顔合わせだけしておこうと段取りを組んでおいた
今後関わりそうな他の先生たちは、
上手に振る舞って、
さらっと出会いを果たせたのに。
(お母さんからも「あの先生たちはとっても上手でした!ありがとうございます!」と言われました)
とにかく、久しぶりに私と話して、お母さんもたくさん愚痴って、ガス抜きができたようで、
最後は落ち着いてくれましたけれど。
電話を切って、即A先生に報告して、
B先生に伝えることにしました。
すると、B先生
「お言葉ですけど、私、本当に喋ってないですよ!
A先生の方が喋ってましたってば!!」
だーかーらー!
私「お母さんからの苦情ですよ、これ。B先生はそういう認識かもしれませんが、お母さんからの苦情は、A先生ではなく、B先生へです。」
B「私、本当に、聞かれたことにしか答えてませんよ
」
私「じゃあ、きっと、いつものように良かれと思って、丁寧に説明しすぎたんですね。話す情報量が多いっていつも周りから言われてるでしょ?丁寧すぎることは、ときに、相手に不快感を与えると私も含めて散々言ってますよね?」
B「でも…っ!!」
私「でも、じゃなく、そろそろ受け止めてもらえませんか?一人の不登校の子が、B先生を理由に行かないと言った。私は、私たち教師側の不手際だとお母さんに謝った。その私に対して、いつまで言い訳をするんですか?」
B「すみません…」
ほんとはね、
B先生のことがなくても、
その子は何か理由をつけて、
断ってきたかもしれない。
でも、その理由が、教師の不用意な言動であってはならないと思うんです。
この話を早速校長へ。
ひと通り話すと、校長は笑ってこう言いました。
校長「あー、B先生は一生懸命だから、責めたらダメだよ。
」
なんだそれ
私「一生懸命だったら、不登校の子のやる気が損なわれてもいいんですか?責めなくてもいいかもしれませんが、自分がやったことがそういう結果を生んだことは、B先生が考えなきゃいけないと思うんですけど。不登校の生徒たちからも親も担任からも、B先生は不評ですよ」
校長「だって性格だからねぇ」
私「性格というより、特性ですよね。変えられない。」
校長「そうだね…」
私「何度も言ってますけど、別室担当にB先生を置くのは違いますよ」
校長「でも、ほかに仕事がなかったんだ」
だーかーら!!!
不登校対応なんて仕事を、仕事がないひとに充てるって考えが間違えてるっつーーの!
実はB先生は典型的なADHD。
自他共に認めています。
デリケートな不登校の皆さんの気持ちなんて推し量れない上に、
つい動いてしまう口、
落ち着かない身体、
すぐパニクるキャパシティの少なさ、
冗談が通じない生真面目さ、
感情に左右されてすぐカッとなる不安定さ、
机の上はぐっちゃぐちゃ、
仕事の遅さ。
でも、人の良さと、人懐っこさでここまで来ました。
なんでこの人が不登校の子を対応してるんだ
と職員室のみんなは囁いています。
もちろん、B先生の責任ではなく、配置をした校長の責任ですが。
若いうちはそういう特性も含めて愛されるけど、
中年になってその特性がだんだん強くなり、
プライドも出てくるから、自分のミスも認めない。
先ほどのお母さんに言いたい。
「子どもと同じように、発達に偏りがある先生もいるんですわ。」
コミュ力が必要な分掌は、なかなかたいへんだよね。