今日は本当にありのままの気持ちを書きます。不快に思う方もいるかも

しれませんが、ここはあくまで、私個人としての見解です。ご了承ください。

妊孕性温存された方は、本当にすごい決断力だと思っています!

 

 

前々から気になっていた妊孕性温存外来を受診した。

紹介状をもって受診。女医の優しい先生が懇切丁寧に教えてくださった。

私の語彙力がなさすぎて、「へー。えっ!すごい!」これくらいしか話していなかったと

思うが。とにかく医療の進歩に驚いて帰宅した。

 

現時点で卵子凍結の適応はあるわけだけれども。

まだ手術前で最終の病理結果も出ていない。抗がん剤使用が決定(ほぼやるのは

分かっているけれど)ではない今。お金と時間がかかるこの治療に進んでよいのか

話を聞いて余計に迷ってしまった。

 

よくよく頂いた資料を一字一句読み込み、現在の私の思いとしては

【妊孕性温存は行わない】という結論に達した。

 

理由は2点。

妊娠・出産・流産率

卵子凍結できて、子どもが欲しいとなり移植までしたとしても。

ホルモン治療が終了して最短で妊娠許可が下りるのは5年後

仕事柄、出産がゴールとは思っていなくて。そこから新たな家族形成が

始まるわけで。約20年の子育て期間が始まる。

再発のリスクを考えながら、仕事と育児の両立が私にできるのだろうかと

思ってしまった。この治療をすることで女性ホルモンがあがり、ガンの再発

リスクも上昇してしまうこともネック。

目に見える形で手術痕も残る中、パートナーが絶対いる保証もない。

治療対象に記載されている【治療終了後に妊娠・出産を希望すること】に

5年後該当するかなんて、正直わからない。排卵誘発しながら、「何で今

排卵誘発しているんだろう?」って考えてしまう気がする。

 

費用

いくら補助金がでるとしても、決して安い金額ではない。これから本命のガン治療で

いくらお金がかかるかわからない。卵子凍結、その後の受精の費用を考えると

安い金額ではない。

 

 

この2点が理由で結論に至ったわけだが。先生に話す時、絶対泣いてしまうと

思いパソコンで思いを文書に泣きながらまとめた。

 

本音を言えば、一人の女性として。

ずっと周産期に関わって生きてきた看護師・助産師として。

出産を経験したかった気持ちはあるのだと思う。この気持ちは今後も変わらない。

たくさんの胎児異常も看てきた。だからこそ、高齢出産のリスクも承知しているつもり。

命が授かったら、どんな疾患の子でも自分の子だから、育てると思う。

NIPTもしない。それでも、子どもが授かるまでは、健常児を望んでしまう自分もいる。

生殖医療の進歩は目覚ましく、人が立ち入ってよい境界線が一体どこまでなのか。

10年以上前、そのうち髪の色、目の色などもカスタマイズして、夫婦が欲しい子供が

産めるようになるかもしれないと聞いた。とっても違和感を覚えたのを覚えている。

そこはもはや神の領域なのではない?って思ってしまうほど。そんなことしたら、

病気の子供は一切産まれなくなるのでは と違和感を感じた。

 

結論は出したものの。

この答えに限って正解はない気がする。ふとした瞬間に、パートナーに

巡り合えた瞬間に「あぁ、あの時凍結しておけばよかった・・・。」ときっと

思うでしょう。今日の結論をきっとものすごく後悔するのは目に見えている。

その時は養子制度も考えるかもしれないが。

それでも、曖昧な不確かな気持ちで卵子凍結する気にはどうしてもなれなかった。

 

この知識を得られた経験は、私の看護師・助産師人生で決して無駄にはならない。

治療がひと段落したら、何かの形でこの学びは役立てていきたい。

若年性でガンを患う方がいたら、率先して妊孕性温存外来の話をしようと思う。

 

今ガンになったからこそ、たくさん調べたし学べた知識。

私は今後の人生で、看護師・助産師としてこの知識を 知りたい方へ提供して

いくこと。それが、今の使命かな。


追記

今の気持ちはこうだけど。

実際、来月最終受診したら気持ちは変わるのかな。

その時はその気持ちに正直に。

なんにせよ、その時その時で頑張って考えて出した

答えが最善と信じて進むしかない🌈