隣町の駅前の本屋の横のカフェで、ロイヤルミルクティーを飲んでいる。



今日は朝起きて、仕事の準備と、ある児童の行動分析の資料を作っていた。

こまめに休憩しつつ、米を炊いたり掃除したりなど、家事をした。髪が伸びてきていたので、いつも通りバリカンで5厘にした。


16時頃になって、実家に帰ろうかと逡巡したが、いまいち気持ちがまとまらず、とりあえず家から出ることだけ決めて出発した。


40分ほど走り続けて、以前昼間に一度来たことがある海に着いた。行きたいところが他になにもなく、ただ走っているだけではガソリンの無駄遣いに思えた。だから海にやっぱり来てしまった。



良いタイミングで来れた。海は荒々しかったが、太陽の光がそれに負けず輝いて、海を照らしていた。しばらく立ち尽くしていた。
圧倒的なものを目の当たりにすると、言葉が出なくなる。

その後で、持ってきていた太鼓を少し叩いた。
手が寒くなってきたので、車に戻り暖を取った。隣に老夫婦の運転する車が停まった。夕日を観に来たのだろう。
海には対象年齢の上限も下限もない。


遠い空を見ていて、ふと思った。
太陽は光輝いて、空は青く見えるが、そのむこうには漆黒で真空の宇宙がある。そこには酸素はないから人は生きられない。
私がこれまで生きてきたこの世界は、当たり前のように酸素があって、それを吸って吐いて私の生が成り立っている。
なぜ人は呼吸をしないと生きれないのだろう。
酸素がなくなれば人は一瞬にして世界から消えてしまう。

少し自分の息を止めてみたら、苦しくなってきた。自分は生きてるんだな、そういうあたりまえのことに、なぜか驚いた。
生きていること自体が奇跡なんだよ。

その後駅前に向かう車の中は、ずっとそのことを考えていた。
呼吸をし続けている不思議。一度でも止まってしまえばそれで終わりという不思議。

そんなことに気付いても、明日からまた、呼吸を意識する暇のない毎日が始まる。ずっとずっと、繰り返してる。