数日前、昌磨くんがロシア旅立ったことを知りました。
今までもオフシーズンにはアメリカにジャンプ合宿に行っていて、それが1ヶ月という長期になるだけだけど、初めて合宿に行く地、海外の食べ物が合わないって言っていたのに大丈夫かな、と少し感傷的な気持ちにもなってしまいました。

いや、ロシアって真央ちゃんもタラソワさんに教わっていた場所じゃない、と思い直しました。

今回はそれだけ強い覚悟なのでしょう。

シニアにあがった時から、コンビネーションジャンプを苦手としていて、以前、メドベージェワ選手の全てのジャンプにコンビネーションをつける練習を手本にしたこともあるから、エテリのところでジャンプの改善について学べることがいろいろあるんじゃないかって思ってます。

エテリコーチってすごく戦略的なコーチというイメージがあります。
ジャンプ後半固め、全てのジャンプにタノをつけるという、批判も覚悟でルールの中でいかに点を取るかということを自分の教え子達に行わせた。
ザギトワやメドベージェワに、他の選手達には真似が出来ないそれを実践する能力が備わっていたということではあったけれど。

そういえば、ひと昔前は日本のトップ選手達が海外のコーチに教わることが当たり前だったけど、今は国内で練習する選手がほとんどになりました。
中京大学や関大にリンクができて、練習環境がよくなったことも関係していると思います。

国内でも濱田コーチなどは戦略的なコーチに思えます。勝つために自分の生徒に必要なことを分析して、積極的に海外合宿にも連れて行く。


「嫌なんですよ、スポーツに戦略とか好きじゃないんです。スポーツは気合い、気持ち。練習をより頑張って、試合で気持ちが強かった人が勝つ。本当はそうであって欲しいです、僕は」

去年のインタビューで昌磨くんが言っていた言葉だけど、もしかして本当にトップを目指すには「調整力と組織力」というようなのも必要になるんじゃないかと思ってました。

平昌オリンピックで他の選手の状態を見ながら構成を変えると言っていた選手がいる中、昌磨くんはかなり前から自分の構成を公表してました。
自分が練習してきたことを出せればいい、自分に勝った上で他人に勝ちたい、と。
どんな手段を使っても勝つことが目的の人じゃない。
今年の四大陸選手権の前に後の日程にあるB級大会を棄権したのが伝わり、そんなに怪我の状態が悪いのかとファンが心配していた時に、公式サイトで自分の怪我の状態を伝えてくれました。
四大陸選手権は海外のスケート関係者からも優勝候補に挙げられていたから、戦略として怪我の状態を公表しないで臨むという選択肢もあったけど、まずファンを安心させるということを選んだ。

海外のクリケットクラブなどは、それぞれコーチが分業していて、頻繁にジャッジを招いてミーティングを行い、どうやればもっと点数が出るかという情報取集と分析をしているという話を聞きました。リンクには毎年の世界選手権の優勝者の名前がプレートで貼られています。

山田組は、子供の時から選手を育てあげることをメインにしていて、そういう海外のクラブとは違ったスタンスでした。
その中でも、樋口コーチはできる限りのことを昌磨くんの為にしてくれたように思います。
男の子であんなに練習する子は見たことがない、とコーチがいうほど練習熱心な昌磨くんの努力もあり、二人三脚で掴み取ったオリンピックの銀メダル。

でも、アスリートは勝ち負けが全てだというのをマスコミの報道を見ていても感じます。
あんなにマスコミに取り上げられていた紀平選手が、世界選手権でメダルも取れない結果になった途端、潮が満ちたようにピタっと報道されなくなりました。

勝てば官軍という言葉があるけど、平昌からの日本のマスコミの優勝選手の取り上げ方、ファンのあり方を見ていると、ついこの言葉が頭に浮かんでしまう。
昌磨くんらしさは失わず、でもやっぱり勝てるようになって欲しいと思います。