婚外恋愛をしていると、人によってリスク管理に対する感覚が驚くほど違うのだと思い知らされる。
絶対にバレたくない。家庭は壊したくない。でも恋愛の甘いところだけは味わいたい。そんな男に出会うと、一気につまらなくなる。
だからと言って、「もしバレても俺が守るから」みたいな安っぽい言葉を聞かされても、さらに腹が立つ。
あなたに、私を守れる力なんてあったっけ?
私の損失を本当に補償できるなら、そのセリフを使ってもいい。でも、ほとんどの男は、自分が背負える責任の重さを正確に測れていない。
天才くんが「愛してる」を連発するのが目に余って、私は少しだけ現実を見せたくなった。
れもんちゃんの旦那さんの話は聞きたくない。
あれ?夫の写真、見せたことなかったっけ?
ないよ!その言い方…他の人には見せてるの?
うん、見せてる。
経歴や収入、資産のこと。気性も荒く、何かあればすぐ対応できる顧問弁護士がいること。
別に脅したかったわけではない。ただ、こちらの生活が脅かされた場合には巻き込む可能性があると伝えたかった。
天才くんは、目に見えて怯えた。
翌日には、「自分の写真を誰かに見せていないか」と確認の連絡までしてきた。
散々、私の写真を欲しがって、隠し撮りまでして、ツーショットに喜んでいたのに。天才くんは要求を通す側にいる自分しか見えていなかったのだろうか。
もちろん、事情があるのは分かる。社会的地位があり、顔も知られた人だから、不祥事になれば、スポンサーが離れ、信用を失うことになるだろう。
でも、リスクはこちらも同じで、夫を失えば、私は困窮する。
今までの婚外相手たちが私を好きになった理由は、私がお金やプレゼントに執着せず、デートの直前にはいつもシャワーを浴びて、少しだけいい服を着て、涼しい顔でデートに臨むから、だと思っている。
昼夜問わずに動ける余裕はどこから来ているのか。夫がいるから、私は時間に追われずにいられる。夫がいるから、私は穏やかでいられる。夫が築いてきた経済基盤や社会的安定の上に「恋愛を楽しめる女」としての私が成立している。
なのに婚外の男たちは、自分の魅力だけで、私との快適な関係が作られていると思っている。
結局、婚外恋愛にも価値観のすり合わせが必要になる。夫婦がしているような、生活や責任についての現実的な話し合いを婚外恋愛でもやる羽目になる。あーあ、最悪につまらない。
顔合わせ中の盗撮。密室のボイスレコーダー。テレビ電話の画面録画。
4年も婚外恋愛をしていれば、いろいろなことをされたり、したり、している。
婚外恋愛をする人間に、「信用」なんて願いをかけても当てにならない。
そもそも私だって、こうしてブログに書き散らかしている。ダメだよって言われたところで、彼らに配慮する気なんて、最初から持ち合わせていないみたいだ。
