私は常磐線・京成線民であり、蒲田とは縁がない。今回は、そんな私が外野から騒がせていただく。

 

蒲蒲線計画をご存知だろうか。東急とJRの蒲田駅と、京急蒲田駅はおよそ800m離れている。京急蒲田駅からは直接羽田空港にアクセスできる路線が分岐しているが、JR・東急蒲田駅にはそのような路線はない。JR・東急の蒲田駅から羽田空港には鉄道だけで行こうとすると、この距離を歩くか、品川や川崎・鶴見経由でかなり遠回りすることとなる。羽田空港を利用するということは、ある程度多くの荷物を抱えているはずだ。そんな状態で800mも歩くのはつらい。

 

 

そこで、東急池上線・多摩川線を延伸することにより、2つの蒲田駅を鉄道で繋げば、東急線方面から羽田空港までのアクセスが便利になるほか、東急池上線・多摩川線ユーザーが品川・横浜方面に出る際に、JRよりも所要時間が短く快適な京浜急行線を利用することができるようになる。これが蒲蒲線計画である。

JRよりも京浜急行の方が運賃は高いが、トラブルが発生したときに京急で良かったと思えるはずだ。JRは少しでもトラブルが発生すると、ほぼ全線を止める傾向にあるが、京浜急行電鉄は逝っとけダイヤと呼ばれる技法により、運転見合わせエリアを最小限にしている。移動難民になる確率が圧倒的に低いのが京急の強みである。こういった点からも、蒲蒲線計画はぜひとも早期に実現してほしい。

 

東急池上線・多摩川線の終着駅である蒲田駅。ここで吐き出された客は当然JRに乗り換えることとなるが、蒲蒲線が実現すれば一部は京急線にも流れることになる。