「修学旅行が忙しいので高速バス運休」という苦渋の決断 難しくなる“需要爆発”への対応 人手不足でどう乗り切る | 乗りものニュース (trafficnews.jp)

 

2024年問題により、路線バスやトラックのドライバー不足が深刻となっているのだから、今までのように高速バスと貸切バスを両立させることなどもってのほかである。

 

私が驚いたのは、バス会社が高速バスよりも修学旅行の貸切バスを重視した点である。今の時代、そこまでして修学旅行を行うメリットなどあるのだろうか。

 

修学旅行は、現場の教員にとっては大きな負担となる。教員の人手不足が深刻となっている理由としては、やはり心身共に疲弊するような激務を日々こなさなければならないからであろう。教員養成課程を取っていても、教師にはならずに教員免許を取るだけに留める人も多い。そんな激務の傍らで、旅行計画の作成、バス・列車・ホテルの予約、実地踏査、そして生徒を引率しないといけない。ただでさえ忙しいのに、数日間の旅行のために時間と労力を割いているのである。

 

また、生徒・保護者にとっても非常に大変である。修学旅行は無料で参加できる行事ではない。また、プライベートで行く旅行とは異なる荷物もあり、それを購入する費用もかさむ。物価高なのに給料が上がらないこの世の中、日々生活するだけで大変なのにそういったことにお金を使わなければならないのが気の毒である。また、修学旅行を楽しめる生徒もいれば、そうでない生徒もいる。私は後者だった。修学旅行の数日間は本当に苦痛で、行かなければ良かったと思っている。行かなければ少しはお金が返ってきたのに。本当に親不孝だった。

 

高速バスを利用する人の中には、就職活動や冠婚葬祭など、人生にとって一大事なイベントのために利用している人もいる。ただでさえ生活が苦しいこの世の中、移動にかかる費用を抑えたいと思うのは至極当然である。鉄道マニアである私でも、高速バスが無いなら普通列車で行けば良いとは思わない。修学旅行という不必要な行事のために、大切な移動手段を犠牲にすることなどあってはならないことだ。

 

 

東京タワーの階段から見るバス