ここ暫く、評判の良い漫画を探しては読み耽っている。
が、全てが下馬評通りに面白いかというとそういう訳でもなくw

まぁ、大体の漫画には面白い...というか、見るべき所がある。
何だかエラソーな言い方だけどw
だけど、「これはちょっと酷いかも...」と思ったのが、「七種たち」というヤツ。
面白いと思ってる人達に叩かれそうなので、タイトルはぼやかしておきますw

あらすじをザックリ言うと、「近未来での地球環境激変による人類のサバイバル劇」ってことなんだが、
何が酷いかっていうと、まず考証が幼稚過ぎて萎える。
国家レベルで予算まで出して、あんなレベルなの?という稚拙さなんだが、
そこはツッコミ多数だったんだろうな、途中で後付設定らしきものが追加されてたw

あとな、種の保存の規模感くらい、もう少し現実味を帯びさせておいてくれよな。
最近は「絶滅危惧種」とかも日頃のニュースで話題に上るわけだし、
ネットで調べりゃ「どの程度の個体数で絶滅を危惧されるか」なんて直ぐに分かるのにね。

多分、描いてる人は本質的に「そんなことに関心があるわけじゃない」のだろう。
「使い古しの『汗臭い人情劇』を近未来風なスパイスで味付けを頑張りました!」という辺りに、
嫌悪感を遥かに超えて見苦しくて、絶句するより他にリアクションのしようが無い...と感じたw

似た様な題材を扱っていて遥かにマシな作品に「太陽の黙示録」がある。
こちらは「日本沈没」が主題なので規模は違うが、個人間や集団間の泥臭さはまぁまぁ現実的。
ポイントでは「それは都合良過ぎだろ」という展開も多かったけどw
というか、これ以上の規模で「壊れた世界」を描くなら、「北斗の拳」みたいになっちゃうのかもw
サイエンス・フィクションに寄るなら、「アップル・シード」なんかもあるね。あるいは「AKIRA」とか。
ああ、「ARMS」なんかも、結構イイとこ突いてたな。

この手の題材のライバルは強敵なのだよw

件の作品から「生きる意味を考えた」等、随分と安い感想も見つけて軽く眩暈がしたりもしたw
もし、現代という文脈で、生きる難しさを問うのなら、「自殺島」の方が遥かに上質。
思いつめた、その最果てで気付く生きる価値...みたいな情動には静かで強かな感動を覚えるし。