鳴門に赴任して来て、
海沿いの堤防を目指し
釣り場を検索していた、
ある日のこと。
数台の車が堤防に寄せ
もしやと思い覗くと
釣り客の人々がいた。
これぞと思い、階段を下り
釣り客の元へ急ぎます。
突堤の先には20m程
更に堤防の深水も充分
船舶の航行にも支障なし
70代と思しき男性に
釣果をお聞きしました
聞けば鳴門の釣り人には
知られた場所とのこと。
今日はボチボチかなと
30㎝ほどのチヌを披露。
今まで様々な漁港へ行き
釣れるのはエサ取りの
チャルコかフグ。
翌日、釣り道具を片手に
勇んで現地に到着。
はやる心を静めながら
餌を付けて竿を出す。
しかし思いとは裏腹に
竿先はピクリともしない
時間も押し迫りその日は
悔しい気持ちで納竿帰宅
後日何度か釣りに行くも
目立った釣果はなし。
釣れても小魚ばかりで
大物を夢見て納竿です。
帰るよりもう少しと
西の方向へ車を走らせる
普通車でも楽に走れる
幅の道路の先に砂浜。
ルアー竿とポッパー類、
メタルジグにシャッド
入り交ぜたケース持参
長靴姿で砂浜へ向かう。
数メートル先の水深は
急激に深くなっていそう
メタルジグやスピナーに
変えてみるも反応なし。
ポッパーに変えて数回、
水面に音を立てて引く。
引くこと5、6回目に
心地よい手元の引き。
釣れたのはローニンアジ
メッキと呼ばれる稚魚
サイズは納得の20㎝程
その後10匹程度釣れる
勇んで帰宅の準備をする
その時初めて気づいた
草むらに大量のごみ類
農業用ハウスのビニール
ありえない量が放置状態
よく見ると家具や家電等
様々な不当廃棄物が散乱
堤防から見下ろすと
自転車の残骸が見える。
傾斜には燃やした痕跡も
不当廃棄は発見が露見後
1千万の罰金と言われる
暫くぶりに訪れてみると
堤防入口に車止めが設置
不法投棄が問題視の昨今
この現状では入り口の
車止め封鎖もやむなし
自分さえ良ければの輩の
常識の欠片もない所業に
怒りが生じる。
2ヶ月後に釣りに行くと
行政か或いは地元の方か
廃棄物は殆ど片付け済み
その後数回訪れましたが
ここは魚類の宝庫でした
60㎝を超える太刀魚も
大満足で帰宅の途につく
何故かここでの釣りは
それっ切りになったが
機会があればまたあの
竿や手元に伝わる快感に
酔いしれたいと思う。