いつもお読みいただき ありがとうございます。
こんにちは！仲人士の木平明子です。
先日明治座でミュージカル「二都物語」を見てきました。
出演は井上芳雄、浦井健治、潤花さんなど、、
歌唱力はもちろん佇まいからすてきでした。
12年前に帝国劇場で初演、
そしてほぼ同じキャストで再演された
というのも素晴らしい。
また新人の子役たちは可愛いし演技力も確か。
そして何と言っても
井上芳雄さんの歌唱力、演技力は抜群
12年の時を経てさらに円熟したという評判
ほんとに足長くてカッコいいし、
そのせりふと歌唱に説得感があります。
フランス革命の時代のパリとロンドンが舞台
民衆の怒りが爆発して革命がはじまり
ルーシー・マネット（潤花）は
父が17年もバスティーユの監獄に捉えられていた。
父が監獄から出られて
知人に匿われていることを知り、
パリに向かう。
その船上でフランス貴族のダーニー（浦井健治）
と知り合い愛し合うようになっていく。
やがて結婚して女の子が生まれる
同じ頃知り合った、
弁護士のシドニー・カートン（井上芳雄）も
実はルーシーのことを愛していたが
2人のために自ら身を引く
カートンの心情はかなりつらいもので
その思いを語る楽曲は美しく胸をうつ
このストーリーには大きな仕掛けがあり、
このカートンとダーニーは全くの他人だが、
よく似た体型と顔かたちということになっている
どうでしょう、似てますか？
雰囲気はちがうけど二人とも長身でスタイリッシュ
優しく、そして正義を重んじる
この時代信条に従い、正義を貫くことが
いかに難しいか！
この「二人の見かけが似ている」という設定が
この物語の大きな仕掛けで
最後の場面までまでストーリーを導いていきます。
ルーシーとダーニーの親友となり、
その娘にも慕われるカートン
娘を寝かしつけるシーンが可愛らしく、
でも切ない、、
革命の炎は熾烈をきわめ
貴族をすべてギロチンに送らなければ
民衆の気がすまなくなってゆく
それはもう誰にも止められなくなっていた
ダーニーはすでに貴族の身分を捨てて
ロンドンで平凡だが幸せな日々を送っていたのに
親族の横暴な貴族がやった罪の責任を問われ監獄へ
そして簡単に死刑が決定する
カートンはひそかに決心します
愛するルーシーとその家族を守るために
自分は何でもしようと！
最後の場面は壮絶です。
ギロチン台にひとりひとり送られる場所
カートンの前の番号のお針子の女性が
こう言います。
「あなたは彼の身代わりに」
観客はこのとき初めて彼の決意を知ります。
さらにお針子は「こんなにお若いのに」
「あなたはとても勇気のある方」
とカートンをたたえ、
さらに彼女は
「私が死ぬことで共和国にどんな良いことがあるのでしょうか」
と悲痛な問いを投げかけてギロチン台に消えます。
そしてカートンの番が来て、、、、
この最後の場面は本当に感動しました。
罪のないお針子が死刑となる直前までの
カートンが彼女にかける言葉は、
とてもやさしく慈愛にみち
カートンの神のような慈悲の心が
ひしひしと伝わってきて
こころが洗われます。
19世紀パリ戴冠式の様子
「クリスマスキャロル」「オリバーツイスト」など
19世紀ロンドン市内の様子
19世紀の革命と侵略戦争の時代には
身分制度で苦しめられた市民たちの怒りが爆発
またそれを抑えようとする貴族階級との戦い
そんな時代があったからこそ
だれもが平等であるという
今では当たり前の
の民主主義と平和な世界の基礎ができたんですね。
そんなことを考えながら、二都物語を鑑賞しました。
今の時代に生まれてよかったねと
お相手と語り合ってください。
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仲人士 木平明子