閑話放題-149
いつ咲くのいつ咲くのとワイワイ言われた東京の桜も四月に近づきようやく開花が報告されました。花の見頃はおそらく開花から一週間前後でしょう…。しかし、その頃になれば都内の桜名所はまさに大クラッシュ。よたよた歩きの爺ィが出る幕ではなくなってしまいます…。
そこで、時期尚早とは承知の上で今のうちに東京の桜を眺めに出かけることにしました。それも一日で一気にいろいろな場所を周れるだけ周ってみることにします。なあに、《○○の冷や水》でないことは先日の北九州日帰り旅でちゃ~んと証明されてるでしょ? 大丈夫大丈夫!
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最初にやって来たのは開花宣言の『標準木』がある『靖国神社』。あれからどの程度開花が進んだのか確認に参りました。昔はここで仲間と夜桜見物し、ハメを外したものですが、コロナ禍のせいでだいぶ様子が変わってしまったようです。
これこれ、これが標準木です。
少しだけ花の数が増えましたかネェ。しかし、ざっと見て一、二分咲きといったところでしょう。
神社の裏手にある『神池庭園』の桜も少しだけ咲いています。まだ見物客が少なくて良いですね。
自販機で餌を買ってあげたのですが見向きもしませんでした。きっと皆からもらって満腹なんでしょう。幸せなもんですね。
(売ったら一匹?万円かな~? などと言ってはいけません)
戦争の歴史を伝える『遊就館』に立ち寄り、何年ぶりかで零式艦上戦闘機の写真を撮らせてもらいました。
靖国神社の桜はこの程度の開花。さらにはこの近くの『千鳥ヶ淵』でも殆ど桜の花が見えなかったので早々に次の場所に移動します。
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ここは上野公園。人出はそこそこにありますね。
桜はどうかといえば…「うーん、いまいちですねェ~」
真昼間から花見の陣地取りって…大変ですねぇ。昔の会社では新人がやらせられたんだよねぇ~。朝から九時間もひたすら花見の席を確保してようやく夕方になって先輩たちが仕事を終えてやって来る。ところが来るなり開口一番…、
「なんだよ~。もっといい場所なかったのかヨ~」
「食い物はたったこれだけか~?」
「俺、酒飲めないんだゾ」
「寿司はないのか~?」
こんなの、今だったら超パワハラですからね。
「いい時代になったね新人さん」
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まだまだ、一分程度の開花です。
少し咲いている木もありますが…
ほとんどがまだ蕾。あと三、四日待てば相当咲くのでしょうがねぇ…。
弁天島に向かいます。開花した桜の花より人のほうが多いです。特にガイジンさんがね。
弁天島の南岸に休憩所があります。昔はここに酒亭があったそうです。
『与謝野鉄幹』の作品に『敗荷』(はいか)という失恋の詩があります。敗荷は『やれはす(破れ蓮)』とも読み、枯れて葉が破れた蓮のことを指し、俳句の十月の季語だそうです。
その詩の一節に、
夕(ゆうべ)不忍の池ゆく
涙おちざらむや
蓮折れて月うすき
長酡亭酒寒し
似ず住の江のあづまや
……
というのがあるのですが、この『長酡亭』というのが何処なのか以前からず~っと気になっていました。そこでちょっと調べたのですが、どうやらこの場所こそがその跡地らしいのです。おそらく鉄幹は寒い冬の夕刻にひとり、ここで虚しい酒を口にしていたのでしょう。心の中は『やれはす』同様だったのでしょうけれど、ちょっとかっこいいかナ。
今は…おでん屋が出ていますね。
東京のおでんに牛スジは無いと思いましたが…まぁ、現代風なんでしょう。
とりあえず喰いました。
上野の桜もまだまだこれからでした。
居心地が良すぎて渡ることを忘れてしまった『ユリカモメ』にバイバイ。
餌をやってはならんゾ。(-_-メ)
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