遠行雑記-352
門司港に来たら観光客向けの門司港レトロばかりでなく、ここ『栄町銀天街』のような庶民的な街も歩いたほうが良いですね。
この銀天街(アーケード)の歴史は相当古いようですが、残念ながら今はシャッターを下ろす店も多くあります。
そんな中で一軒、素敵なレストランを発見しました。観光客相手というよりは見るからに『町のレストラン』。ラーメンなら町中華というのと同じ雰囲気です(許可を頂いていないので店名をモザイク処理しております)。
そーっと入り口のドアを開けて中をのぞくと厨房に続くカウンターの内側に私と同世代とも思われるシェフが…。
「いらっしゃいませ。奥のお席にどうぞ 」
と声をかけてくれました。助かるんだよネー、この掛け声が。店によっては何もリアクションがなくて、入っていいんだか悪いんだか…こちらがまごつくことがあるでしょ? それに比べてこういうお店は安心できます。
言われるまま遠慮なく奥のテーブル席に陣取り、いそいそとメニューに目を通します。
最初に気になったのがこのコーンクリームスープ。風味豊かまろやかで美味。やはり私の好みにぴったりの良店のようです。
昼間から…ではありますが、食前酒代わりにコイツをいただきます。フロアーに女性が数名働いていますが皆さんきびきびと動いて注文した料理も出てくるのが早いです。良いですねぇ。
普段はあまり食べないのですが…このらっきょ、意外とウィスキーにあいますよ。
そしてランチのメインはこのハヤシライスです。これ、美味かったなァ!
ソースの味が絶妙。具材のお肉は和牛のサーロインだそうです。玉ねぎの甘みと歯ごたえも良し。きっとたくさんの野菜や肉のブイヨンを使って時間をかけて作っているのでしょうね。庶民的かつ贅沢なイッピンだと思います。
勘定をして店を出る際に、後ろ向きだったシェフがこちらを振り返って挨拶してくれました。
「ありがとうございました~」
こちらこそ、サンキュウベリーマッチですとも。
「門司港に来る楽しみがひとつ増えたナ!」
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少し門司港に未練が残りますが、今回はもう一ヵ所寄り道したい場所があるのです。そちらに向けて出発です。
やってきたのは北九州市『小倉』です。駅に着くなりモノレールに飛び乗り二駅先の『旦過(たんが)駅』で降りました。
旦過といえば一昨年に二度の大火災に見舞われた『旦過市場』があるのです。以前は小倉に訪れるたびに寄っていた懐かしい場所なので、今回、その後の様子をうかがいに来たのです。
市場通りにつながる脇道ではやはりまだ火災の爪痕が残っていました。
それでも市場内で元気を取り戻している店も多く、少し安心しました。
きっと復活できますよ。ガンバレ!旦過市場。
旦過から徒歩でリバーウォークを進み『小倉城』へ向かいます。小倉は治安についていろいろ言われますが、街自体はとてもきれいですよね。
小倉城は戦後に再建された城とはいえ、その姿はとても美しいです。もうすぐ桜の時期になりますがそうなればこの界隈は溢れるほどの人で一杯になります。したがって、私にとっては人出の少ない平日のこの時期が最高に良いのです。
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さぁ、急ぎ足のこの旅もあっという間に終わりに近づきました。小倉駅から福岡空港に向かいますが、わずかな時間調整のために駅でちょっとコイツを立ち飲みさせていただきます。
定刻に入線してきました。大分方面からやってきたソニックはここでスイッチバック。最後部でやってきたグリーン車がここからは先頭車両になって博多に向かいます。
復路もしっかりこれを利用しますよ。もしや、また貸し切り状態かな?
と思ったら…たったひとり(邪〇な)親父が乗っていました。しかも一番前のパノラマキャビンを独り占めしています。
「しらけるナァ。いい年して何なんだヨ~」
あまり他人のことは言えないんですけどネ…。
さぁ、あとは飛行機に乗るだけ…。まだ少し時間があるので検査場に向かう前にちょっとだけコイツを…(今日はこれで何杯目かな~)。
つまみは『鯛と日向夏のカルパッチョ』。なかなか美味いです。
「やめられ~ん」
こんなに夜遅い便なのになんと飛行機は満席です。日本人ってバイタリティがありますよネェ。羽田に着いてから自宅まで帰れるのかしら? ちなみにG爺は余裕で帰宅できます。
いやぁ、日帰りはきついかなと思ったらなんのなんの、大した疲れもなく無事に帰ってきましたよ。冷や水でもなんでもありません。以下は当日の私の歩数計情報です。
「ま~だま~だ、若いんだよナ~」
瞼が重そうになっておるゾ。(^_^;)
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