ハワイの伝説のビッグウェイブ・ライダーであり、ホクレア号の初代クルー(人種間の問題で、結局航海はしなかったけれど)、そしてカヌーに惹かれたあたしを導いてくれた人である、タイガー・エスペリ。
2005年の7月21日にガンのためこの世を去りました。
そんなタイガーの夢は、「日本で作った航海カヌーでハワイまで太平洋を横断すること」。
そんな彼の夢に賛同した仲間が集まって作ったカヌーを、彼の命日に漕ぎに行ってきました。このカヌーでは航海はできません。これはその航海の準備をするためのカヌーです。海に親しみ、海のリズムを知り、漕ぐ訓練をする。漕ぐ訓練の中でチームワークを育む。地球に生かされている小さな自分を知る。
ようやくここまで来たか、という感じです。彼の遺志に賛同している人間ですら、エゴがぶつかり合い、離れていった仲間がたくさんいます。あたしも今は少し離れて見ています。
海をよく知る人は、謙虚だなぁと思います。サーフィンやダイビングと違い、カヌーは生活に密着した活動が基になっているため、そのスピリットを知ると本当に頭が下がります。
タイガーの夢まではまだまだ遠いけれど、少しずつ近いづいていけますように。