どこかで紹介されているのを見かけ、気になって手に取った一冊でした。
期待を裏切らず、いや、それ以上に面白い本でした。
何より興味深かったのは、やはり筆者である彬子女王ご自身のこと。
皇室の方々の生活は普段想像することもありませんし、想像することさえ難しいく、
テレビで皇室典範改正の話題が取り上げられるたびに、「大変なのだろうな」とぼんやり思う程度でした。
しかし、この本では皇族の生活を具体的に垣間見ることができ、とても興味深く感じました。
例えば、側衛官の存在。
なんとなく「SPのような人」という認識しかありませんでしたが、
皇族を守ることを「警衛」と呼び、全国に警衛担当者が配置されているんですって!
さらに、10年以上同じ方が側衛を務めることもあり、
彬子女王は買い物中に意見を求めたり、時には愚痴を聞いてもらったりすることもあるそうです。
→彬子女王の温かいお人柄が垣間見える!
また、皇族は「日本国民」ではないため、一般のパスポートではないこと。
さらに、外交官は個人旅行用の旅券と公務用の外交旅券の2冊を使い分けていること。
→へぇー。
宮家専属の料理人である「厨司」がいること。
→ここだけは、正直うらやましい……。
皇族は海外へ出発する前に神前へ参拝し、海外渡航のご報告と道中の安全を祈願すること。
→単に「安全を祈る」のではなく、きちんと「ご報告」をされるという点に、皇室らしい姿勢を感じました。
また、「留学終了」の発表については、彬子女王ご自身の思いと宮内庁の判断が一致せず、
非常に悔しい思いをされたことも書かれています。
→一般人であれば気にしなくてもよいことまで、多くの人が関わり、自分の思いどおりにならない。
その大変さを改めて感じました。
さらに、留学延長の条件として「留学記を出版すること」が求められたという話も印象的でした。
長期間海外で学び、公務を離れる以上、支えてくださった国民の皆様に成果を報告することは、
皇族としての義務であるというお考えだったそうです。
→国民に対して、そこまで強い責任感を持たれていることに感銘を受けました。
また、お父様との夕食の場面では、親子でありながら終始敬語で会話をされていたことにも驚きました。
当然といえば当然なのかもしれませんが、「皇室とはこういう世界なのだな」と改めて感じました。
皇族のお話ばかり書いてしまいましたが、本書にはもちろんオックスフォード大学での留学生活も数多く描かれています。
これからオックスフォードへの留学を目指している人はもちろん、
進路に悩んでいる学生や、まだ海外留学を選択肢として考えたことがない人にも、
ぜひ読んでほしい一冊です。
海外へ目を向けるきっかけになる本だと思います。