ツイッターでは短くお知らせいたしましたが、
昨日の夕方、おっちゃんが旅立ちました。
余命宣告を受けてからの約1ヶ月、私もおっちゃんも、
人に決められた運命にあらがおうと必死の毎日を送っていました。
今思うと、その1ヶ月は、かけがえのない時間となり、
改めて小鳥との生活の意味を考えさせてくれるものとなりました。
おっちゃんのことは言葉にならないほど愛し、慈しみ、
できるならば生き抜いてという気持ちを持って接していましたが、
おっちゃんが苦しむことや、不快なことを取り除き、
寂しさを感じないよう一緒に闘病してきたつもりです。
私の意思など関係なく、おっちゃん自身の生きようという力はすざましく、
毎日ツイッターでお伝えしていた、おっちゃんねるの動画からも
それが皆さんにも伝わったのではないかと思います。
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昨日の夕方、私は息子ぴーちゃんの幼稚園お迎えがあり、
その抜ける1時間半ほどの間、フロア住人のあみさんに、
その間おっちゃんを見ていて欲しいことをお願いしました。
出かける直前、それまで元気だったおっちゃんの呼吸が
荒くなっていたのが気がかりで、後ろ髪を引かれる思いで、
幼稚園へ向かったのでした。
ぴーちゃんと横丁オフィスへに向かう途中、あみさんからLINEがあり、
「おっちゃんが駄目かもしれない」というメッセージと電話が入り、
ぴーちゃんと駆けつけました。
フロアに入ると、あみさんが手の中で、おっちゃんが旅立ったと
涙ながらに伝えてくれました。
おっちゃんは、最後の最後までごはんを食べようとし、
エサ箱に一度転がってしまい、あみさんが毛布でくるみ、
手に乗せた後、眠るように苦しむことなく旅立ったということです。
私が、おっちゃんを看取ることができなかったということよりも、
おっちゃんが、心を開いていたあみさんの手の中で、
無事に旅立てたことで安堵したというのが、
正直な気持ちです。
もちろん、おっちゃんのそばにいたかった。
でも、私は仕事と家庭を持つ身で、それが叶わないことも
覚悟の上で過ごしていたと言えばいいでしょうか。
たった一人での介護は体力的にとうてい無理で、
今回、あみさんという力強い存在があったからこそ、
この1ヶ月、私はおっちゃんと向き合えましたし、
時々休養も取ることができ、仕事もこなすことができました。
しかし、たとえ、おっちゃんを心から愛してくださったとはいえ、
あみさんを、「看取る」という非常に辛い立場に置いてしまったことに
心から謝るとともに、深くお礼を伝えました。
おっちゃんは、スヤスヤ眠っているようで、
ぴーちゃんと私は何度もナデナデして、
がんばったね、おっちゃんと声をかけました。
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その後、夫がぴーちゃんを迎えに来てくれ、
しばらく、おっちゃんと過ごす時間ができたとき、
母親として振る舞っていた自分が消え去り、
とりきちとしての、おっちゃんへの想いが後から、後から溢れ出し、
収拾がつかなくなってしまいました。
フロアにいたあみさんに声をかけさせていただき、
私の想いを聴いていただき、そして、あみさんも
おっちゃんと過ごしたかけがえのない時間についてお話くださり、
二人で、おっちゃん談義を続けていました。
こうして愛する鳥への想いを理解してくれる人が
そばにいることの有り難さを改めて思い知りました。
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その後、バスケットに入ったおっちゃんとともに、
私は、本当に久々に帰宅し、家族と一緒に過ごしました。
いつもの時間が戻ってくる。
でも、そのことに違和感があり、今も、
私のおっちゃんへの想いは止まりません。
おっちゃんを枕元に置き、久々のベッドで眠るとき、
落とす涙でおっちゃんが生き返るのではと、
本気で思ってしまった自分がいます。
もう少し、冷静になるまで時間がかかりそうですが、
仕事と家庭は今日からいつも通り、こなしていきます。
きっとたくさんの方が心配されているのではと思いますが、
このあたりは、オンとオフで気持ちを切り替えますので大丈夫です。
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おっちゃんは、ゾフィちゃんが眠る、
ティアハイム・ベルリンのお墓に追葬していただく予定です。
ゾフィちゃんのお墓は、集合墓として利用できます。
早ければ今週末に予約を取って、
家族でおっちゃんとのお別れセレモニーをしてきます。
最初の写真は、すっぴん&髪バサバサのとりきちですが、
おっちゃんと過ごした楽しい時間を振り返るための
大切な思い出の写真です(あみさん撮影)。
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おっちゃん、飼い主としてはダメダメだったとりきちのもとに
来てくれてありがとう。
鳥たちだけでなく、私や周囲の人間たちを楽しく笑かしてくれて、
そして勇気をくれたおっちゃん。
かっこよくて、ひょうきんで、舎弟のピートや若いカーリーを
大切にしたおっちゃん。
愛妻のゾフィちゃんには頭があがらなかったおっちゃん。
最後の1ヶ月は、おっちゃんとの絆が深まって、
愛しくて愛しくて、絶対に離れたくないという気持ちになったよ。
これからおっちゃんに注いできた愛情を、
今いる小鳥たち、そして日本にいる小鳥さんたちに
変わらず注いでいきたいと思います。
おっちゃんのことを応援くださった皆さま、
ありがとうございました。
とりきち