川久保一人暮らし『オッケイ』 | 新・法水堂

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演劇と映画の日々。ネタバレご容赦。

川久保一人暮らし

第一回単独劇場公演『オッケイ』



2024年6月7日(金)〜9日(日)

OFF・OFFシアター


作・演出・出演:川久保晴

舞台監督:青野守浩

照明:緒方稔記(黒猿) 照明操作:江花明里

音響:大嵜逸生(くによし組) 宣伝写真:保坂萌

スタイリスト:カワグチコウ

振付:植松ゆき (NICOxfrogs)

制作:松本悠(青春事情)

あまりにも多岐にわたるサポート(母):伊達香苗(MCR)

記録映像:吉田雅人


STORY

第一章「学生」

第二章「27歳」

第三章「オトナ」


川久保晴さんによるひとりユニット、川久保一人暮らしの記念すべき旗揚げ公演。


川久保さんはMCRの舞台を通じて知ってはいたが、配信で見た『ひとり舞台フェスティバル01』内で上演された「学生」がとてもよかったので今回のひとりユニット始動開始は待ってましたの一言。

3本の一人芝居で構成され、「学生」は2019年初演、「27歳」は同じく2019年に初演された「23歳」、2年後の「25歳」を経た最新版、そして「オトナ」は新作。

エピローグとして大学進学を前に役所に転出届の手続きに来た女性の話から始めるのだが、もうここからすでに面白くて立て続けに笑いが起きる。とにかく表情が豊かだし、間合いも絶妙で聞こえるはずのない相手の台詞まで聞こえてきそうなほどだが、この確かな演技力で48歳、27歳、8歳(だっけ? とにかく子供)と年代もバラバラな女性たちの話を紡いでいく。

エピローグでは再び役所が舞台となり、年齢を重ねた冒頭の女性らしき人物がやってくるあたりも作品全体で女の一生を描いていて、最後はほろりとさせられてしまった。

是非とも今後もこのひとりユニットを続けてほしいが、まずは配信で本作を一人でも多くの人に観ていただきたい(もちろん自分もまた観たい)。


上演時間1時間40分。