『PascaLs〜しあわせ のようなもの〜』(伊勢真一監督)2回目 | 新・法水堂

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『PascaLs〜しあわせ のようなもの〜』



2023年日本映画 97分
演出:伊勢真一
撮影:世良隆浩、田辺司、金聖雄、宮田八郎
編集:尾尻弘一 整音・効果:永峯康弘
映像・写真提供:サカイユウゴ
宣伝デザイン:森岡寛貴
デザインディレクター:遠藤郁美
製作・上映デスク:増馬則子
〈ライブスタッフ〉
音響:小俣佳久 舞台オブジェ:BeBe

出演:
〈パスカルズ〉
ロケット・マツ(鍵盤ハーモニカ・アコーディオン・ピアノ)
あかね(トイピアノ・鍵盤ハーモニカ・ボーカル)
金井太郎(ギター・コーラス)
知久寿焼(ウクレレ・口琴・ハーモニカ・カズー・おもちゃ・ボーカル)
原さとし(バンジョー)
松井亜由美(バイオリン・木琴)
堀口奈音(バイオリン)
うつお(バイオリン・リコーダー)
大竹サラ(バイオリン・リコーダー)
坂本弘道(チェロ・エレクトロニクス・のこぎり・ボーカル)
永畑風人(トランペット・サックス・ガスホース)
石川浩司(パーカッション・おもちゃ・ボーカル)
横澤龍太郎(ドラムス)
三木黄太(チェロ)
〈ゲスト〉
菅原雄大(チェロ)
四家卯大(チェロ)
うえむらまさゆき(ギター)
友部正人(歌・ギター)

STORY
1995年に結成され、幸福感に満ちた独自のサウンドで人気を集めるパスカルズ。「さかなのこ」「川っぺりムコリッタ」など映画・テレビドラマ・舞台の音楽も数多く手がけ、海外でもフランスを中心に高く評価されている。約25年間にわたって同じメンバーで活動を続けてきた彼らだったが、2020年4月、チェロを担当する三木黄太が急逝。コロナ禍の2021年春と翌22年春に開催された追悼ライブの模様を中心に記録し、“不在という在り方”を抱える彼らの音楽を映し出す。【「映画.com」より】

結成28年を迎えるパスカルズのドキュメンタリー。

吉祥寺のSTAR PINE'S CAFEでの完成上映会からちょうど1ヶ月で2度目の鑑賞。前々から行きたかったシネマ・チュプキ・タバタにて。
『イリテアンナダンスホール』でリアル坂本弘道さんを見た後で出演映画を観るという最高のはしご(自画自賛)。

2回目なので多少は落ち着いて観られたが、それでもやはり幾度も涙腺を刺激された。
特に好きなのは、2021年に配信で行われた追悼ライブで、三木黄太さん作曲の「溝」をやり直すくだり。うつおさんがマツさんに「やり直していいですか?」と申し出ると、知久寿焼さんが「はい、やり直し〜」とおどけ、石川浩司さんがすかさず「1回だけじゃもったいない、2回やりたいというみんなの気持がひとつになりました。三木さんも『俺は1回だけじゃ嫌だ』と言ってます」とフォローを入れるところ。
ここにはねちねち文句を言ったり揚げ足を取ったり「はい、論破!」などと幼稚なことを口走る人はいない。一言で言うと「大人」。日本の社会ももっと大人が増えればいいのにとさえ思ってしまった。

上映後、伊勢真一監督、ロケット・マツさん、堀口奈音さんがゲストでアフタートーク。うつおさんも加わり「パウル」を演奏。
監督からはサプライズでとんがりコーンのプレゼント(なぜとんがりコーンなのかは本篇で確認されたし)。ゲストだけではなく客席にも大盤振る舞い(といっても20席だけど)。

ロケット・マツさん、階段で転んで額を怪我したそうな。お大事に。