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スティーブン・スピルバーグ監督『太陽の帝国』(1987)を鑑賞。

 

原作はイギリスの小説家J・G・バラードの同名小説で、彼の半自伝的なストーリー。

 

 

上海共同租界で生まれ育ったジェイミー(クリスチャン・ベール)は、第二次世界大戦の勃発の混乱の最中両親とはぐれてしまう。

 

豪華な家は接収され、助けを求め市中を逃げ回ったジェイミーは不良アメリカ人のベイシー(ジョン・マルコヴィッチ)と出会い、行動をともにするように。

 

しかしすぐに日本軍に捕まり、強制収容所へと送られてしまう。

 

 

 

 

小学生くらいの頃に母が見ていたのを横目で見たが、子供心には引き裂かれるほどの絶望感を感じてしまい、途中から記憶がない。

 

水が枯れ落ち葉が溜まったプールを綺麗な制服を着た少年が歩くシーンは、世間知らずのまま一人になったジェイミーの予後を思わせるようで、ここだけ鮮烈に覚えている。

 

このシーン「縞模様のパジャマの少年」の場面だと思い込んでいたので、本当の映画に再会できて嬉しい。

 

 

 

スピルバーグの作品中では退屈であると過小評価をされているよう。

 

それでも少年が過酷な環境をサバイブしていく姿、特にどの国にも帰属意識のないピュアな人間が居場所やアイデンティティを求めることによって戦争を見るという作品はこれまでもこれからも無いのではないかと思う。

 

 

 

生きようともがく収容者たちと、自ずから死に向かう日本兵という鉄条網の内と外のコントラスト。

 

日本兵は天皇に、ジェレミーは母に思いを寄せて歌う。

 

接収品が集まる競技場の中でビクター夫人が亡くなり空に見えた光。

 

ジェレミーはそれを昇天した夫人の魂と思うが実際には長崎の原子爆弾の閃光だった。

 

 

彼の視点から見ると戦争は残酷でありながらも、美しく見えるときがある。

 

 

 

 

 

 

ラスト、ジェレミーは他の子供と比べて非常に老け込んでしまって、以前の無邪気さはまったく無くなってしまった。

 

再会を果たした母の腕の中で、安心したように目を閉じるところで号泣でした。