
これは仙台市の南端、名取市閖上地区にほど近い場所で撮影した写真です。
仕事で現地に行く機会があり、守衛をされている自衛隊の方に許可をもらって
立ち入り禁止区域に入らせていただいた際に撮りました。
周りの民家、車、何も残っておりません。
かろうじて残っていたのはわずかに一本だけの電柱。
津波の水すら残っているこの状況。
ここまでたどり着くのにも一苦労でした。
かろうじて瓦礫が撤去された、道路であった場所を砂埃を上げながら車で走る。
車を降りると乾いた砂埃が辺りに立ち込め、マスクがないと呼吸器系が痛みそうな空気。
何も言葉が出ませんでした。
「痛々しい」「凄惨な」という言葉ではあまりにも軽すぎる。
仙台東部道路という高規格道がこの西側にあります。
この道路が防波堤の役割を果たし、ここで津波がストップしたようです。
写真を撮影した場所は東部道路より東側(海岸寄り)。
「復興」という言葉を出すには早すぎる光景が広がっておりました。