あらためて、この度の能登半島地震でお亡くなりになった方々、被災された方々に、心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます


今回の震災によってライフラインの根幹であるが止まり、飲料水から生活用水、工業用水、人やペット、家畜に至るまであらゆるものが大きな影響を受けています


その結果、食事歯磨きトイレ、そしてお風呂という、生きる上で欠かせないものが容易に出来ないことで、被災者の皆さんは大変なご苦労をされていることと思います


特に雪国での日本海の厳しい冬の寒さの中、

温かいお風呂に入れないことが、体だけではなくどんなにか心まで冷え込ませてしまうことか…


そんな災害における

銭湯という存在を

あらためて考えてみました



まず今回大きな被害を受けた

石川県の銭湯を調べてみると

現在36軒の銭湯があり

そのうち最も被害の大きい

能登地区には11軒の銭湯があります



【内訳】

七尾市 4軒

輪島市 3軒

珠洲市 2軒

津幡町 1軒

能登町 1軒


未だ5万世帯が断水状態の中

七尾市では4軒のうち休業ことぶき湯の1軒で、残りの弘法湯宝湯は営業時間を短縮しながらも営業再開され、弁天湯は地域の方限定で営業


特に被害の大きい輪島市では、末広湯常盤湯白山湯の全てが休業中となっています


珠洲市でも宝湯が休業ですが、もう1軒の海浜あみだ湯は、珠洲市民限定として曜日を地域で分けて再開されました


また、半島の付け根辺りにある津幡町勝崎の湯は営業され、能登町湊湯では休業中となっています


こうしてみると能登地区の11軒のうち、約半分の5軒は、震災から3週間後の現在営業を再開されています


これって、スゴイですよね





地域の人たちの要望に応え、決して満足な設備の状態ではない中で何とか復旧された銭湯は、町の人たちにとってどんなに嬉しく、体だけではなく心もあったまったことでしょう!




では断水の中、どうしてこんなに早く復旧出来たのか?


実際、和倉温泉では4月まで断水が続くと言われている中、銭湯ではもちろん建物や設備がある程度無事であったことが大きいとは思いますが、やはり井戸水を使いで沸かすという特長をもつ銭湯だからこそ出来たのだと思います


ちなみに東京都内で銭湯の数が最も多い大田区では、区の浴場連合会と大田区が

「災害時における貯蔵水の優先提供」

「各浴場施設及び敷地における被災者の救援活動」 

等の支援を定めた協定を大田区と締結されているそうです


これにより、区内の銭湯が災害時に必要となる設備や物資を提供する場となるとのことで、東日本大震災時に、区内の銭湯に一人暮らしの方が避難し、その後その銭湯が毛布や長期保存食料を備蓄すると、近隣住民から好評を得たことがきっかけとなり、大田区と協議して協定を締結したものとのこと



また、井戸水を使用している銭湯では、断水時にも生活用水等として被災者に水を提供することができ、設備等が稼働すればもちろん入浴も可能。薪のボイラーを活用した銭湯では、電気やガスが止まったとしても湯を沸かすことができます。加えて大田区には住宅密集地が多いこともあり、火災が起こった際には、銭湯の水を使った消火活動を実施することまでも想定しているそうです


(葛飾区でも)



普段は割とひっそりと町にある銭湯は、実は災害時には、町の人たちにとってなくてはならないものとして大きな力を発揮するんですよね



やっぱり

銭湯は街から

無くなっては

いけないのです



ちなみに東京銭湯の経営者のご出身の多くは北陸であり、そうした北陸出身の方たちが居なければ、今の東京銭湯はなかったのだと思います


そしてケロリン桶も、富山県の内外薬品の広告から生まれ、都内に残る見事なタイル画の作者の石田章仙絵師とタイル会社の鈴栄堂は石川県の出と、実は北陸と東京銭湯との繋がりは深いのです



そんな北陸石川県の人たちや銭湯を支援するため、東京都内の銭湯に募金箱を設置して、その義援金を石川県浴場組合を通じて被災された銭湯に送るのはどうでしょう?その義援金で一日も早い銭湯の復旧に役立てて頂いたり、広く被災された方々に無料であったかいお風呂に入って頂く…そんな募金箱が銭湯にあれば、毎週末に銭湯を巡るワタシは毎回募金をしたいと思いますが


いかがでしょう?

東京都浴場組合さん

…って、HPに投稿したんですが返答が無いんですよね



最後に、特に被害の大きい石川県能登地区の皆さんと

銭湯経営者の皆様にとりまして

一日も早くあったかい日常が戻りますこと

心よりお祈り申し上げます



がんばれ、

能登!