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最近のお気に入り。内田百閒の挿絵を描いていた人のエッセイ集。時代的には戦後から昭和30年くらいみたいなんだが、古き銀座や築地など、東京のもうみられない風景を描写したのがイラストと相まっておもしろ懐かしい。

表紙絵はカフェタイガー。東銀座から東劇にむけてわたる橋の手前にあったらしい。いまはもうない。カフェといっても、女給さんがでてくるいわゆるクラブというかキャバレーというか、そういうカフェで、いまのとは大違い。お客は男性陣である。銀座にキャバレーなんて?と思うかもしれないけど、今でも「白いバラ」というれっきとしたキャバレーが銀座にある。松屋のむかい、ガス灯通りにあるのであった。ラスベガスのクラブみたいな感じらしいんだけど。故団鬼六氏の出版記念パーティとかやってたらしく、出版業界や広告代理店の人は知ってるかも。生バンドがあって、ショータイムがあるらしい(行ったことないんで)。なお、先々代のオーナーが、カフェタイガーが無くなったので名前を惜しんでニュータイガーを作ったなんて聞いたことがあったっけ。

東京繁盛記の銀座の項目には、もうない有名店がいろいろと載っていた。白牡丹とか千びき屋とか・・・・残ってるのは、服部(現在の和光)、鳩居堂、モトムラくらいかな。銀座も松坂屋のところが、大きな総合ビルになるとかで、風景が変わっていくのだろう。ちょっとセンチメンタル・・・