橋下大阪市長の党首兼任はムリ
オレが平社員だったとき、兼務の辞令を受けた。
部下に「あれをやっといて」と言える立場なら、そこそこ兼務も可能だが、あれもそれもこれもオレ自身がやらなきゃダメな兼務だったのだ。
オレの能力に問題があったかも知れないが、こんな状態で兼務など出来るワケがない。
何せ、時間は24時間、体は一つしかないからだ。
結局、優先順位の高い仕事を専任でやった記憶がある。
つまり、2つの仕事を同時に進めることが出来なかったのだ。
で、橋下市長の兼務の話だ。
橋下市長は、平社員じゃないから大丈夫…かと思いきや、地方自治体の首長と国政政党の党首の兼務は、ほぼ平社員の兼務と同じ。
その人本人が居なけりゃ始まらない会議、打ち合わせ、会談などが多いのだ。
つまり、兼務を乗り切る魔法の言葉「あれをやっといて」が使えないってこと。
しかも、距離の離れた大阪と東京での兼務なんだ。
いくら橋下市長が「プライベートの時間を割いて、国政の話をやればいい」と言ってもムリがある。
そしてこの発言、国政の仕事がオマケ的に聞こえてしまうのもどうかと思う。
思うに、当初「兼務は出来ない」と橋下市長本人が判断したから、自民党の安倍晋三に会いお願いしたのだ。党首になってくれと。
しかし、断られて仕方なくの「兼務」なんだ。
橋下市長本人が出来ないと判断したことは、どうあがいてもムリ。
どんなに優秀な人でも、時間は24時間、体は一つしかないからだ。
もし仮に、兼務が続くようであれば、それはどちらかの仕事が犠牲になってる証拠だ。
その時、犠牲者は大阪市民か国民かは分からない。
が、いずれにせよ、それは不幸なことである。