ポニョ | 負け組オヤジのひとりごと

ポニョ

昨日まで日本国内は3連休だったのだが、

約180連休中のオレには、特にすることも

出掛ける予定もなく、ネットでDVDを借りた。


で、「崖の上のポニョ」のDVDを観たのだが、

相変わらず絵のタッチが素晴らしい。


映画全体に水彩画のようなクリアな色遣いで

描かれているのだが、特筆なのが「水」の描写力である。


自分の子供の頃の写生を思い出して欲しい。

池や湖の「水」を描くとき、その難しさからか

絵の具の水色を少し水で薄めて塗ったり、

絵の具そのまんまの青色で塗っただけ・・・

的な人が多かっただろう。


その「水」が深さと透明感を持って描かれていて、

水の質感を見事に伝えているのである。

さすがは宮崎駿の作品である。ブラボー!


ただ、毎度のことなのだが、せっかくの作品を

台無しにしているのがキャラクターの声である。


宮崎駿の作品は、毎度タレントや歌手を声優に

起用するのだが、何故プロの声優だけで作品を

作らないのだろうか?

世界が認める宮崎駿の作品には、そんな姑息な

話題集めは必要ないと思うんだけどよねぇ。


で、今回の「崖の上のポニョ」でのミスキャストは、

所ジョージである。まずヘタである過ぎる。いやヘタ過ぎる。

正直、今時の幼稚園生の方がうまく演じることが

出来るような気がする。それほどヘタである。


また、所ジョージ自身のキャラクターが「フジモト」役に

合っていない。彼の言動は、TVを通じて毎日のように

お茶の間まで届き、彼の明るく嫌みのない性格が

ほぼ全ての日本人に知れ渡っている。

彼がどんなに頑張って演技をしてもダメなのである。

彼があまりにも有名人過ぎる故の功罪かもしれない。


吹き替えの洋画を観ると、何となく薄べったくみえるのは、

声優の声がその本人と違和感があったり、

ヘタだったりするのが原因だと思うのだが、

「崖の上のポニョ」を観た後も、同じような感覚を覚えた。


実に勿体ないと思う。