人間のお医者さん
昨日はあまりの花粉のひどさにかかりつけの医者に行ったら
「あ、久しぶり!どうしたの?ずっと来なかったじゃない」と言われました。それって医者としてどうなのよ。
常用している薬があるので申告すると
「この薬、懐かしいなー。僕が大学病院にいた20年前からあってね、その頃出始めて流行ったんだ」
ってそれ先生が前に処方してくれた胃薬なんですけど。
大学病院といえば、今更ながらこの前読了した「白い巨塔」。
「沈まぬ太陽」は結構前に読んで、ああもう絶対J☆Lには乗らないよマイレージもスタアラにしようと
固く心に誓ったんですが
より有名で再ドラマ化されたにも関わらずこっちはまだ読んでなかった。
やっぱり大衆小説としては「白い巨塔」のほうがドラマ性があって面白かった。
いくら世情に疎くても、ラストで財前教授がどうなるかは知っていたのにも関わらず
ぐいぐい引き込まれる面白さと医療界の泥臭さが良かったです。
里見先生は「沈まぬ太陽」でいうと恩地のような役割か。
はっきり言ってあまり魅力を感じないお二方ではありますが
金・権力VS清貧・正義の分かりやすい二極構造。これが大事なんでしょう。
それと診察の際の医療用語や、医療過誤の裁判のくだりは、
医学の門外漢にも分かりやすく書かれてました。
「沈まぬ太陽」で有名な飛行機事故を扱ったことで、マニアの方々から色々と言われていたのと同様
この医療過誤や裁判のシーンは専門家からすれば言いたい事はたくさんあるでしょう。
(書かれたのが今から何十年も前ということを置いておくとしても)
でも、大衆小説として専門知識のない読者に読ませる筆力はさすがでした。
別に専門書ではないんだから、このくらいでいい。
ある程度のリアリティがあれば、そこまで現実に沿ってなくとも充分に読むに堪える。
文庫の後書きで、初めは「白い巨塔」は財前が助教授から教授になり、
医療過誤の裁判で勝訴するまでの話だったと知りびっくり。
物語ラストの財前の死に様がものすごく良かったので。
電車の中でラスト読んでたら、気分が悪くなってご飯も食べずに寝てしまいました。
なんだか財前の未練が乗り移ったような気がして。
いくら多忙でも、癌専門の外科医が自分の胃癌を末期になるまで放っておくのか?
とはちょっと思った。誰か気が付いてやれよ。