小鼻を小さくしても鼻の穴は目立たなくならない⁈ | 迷える子羊のための美容整形教室

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鼻の穴が目立つと一言で言っても、この原因は一つではありません。

例えば以下のようなタイプがあります。イメージイラストを作ってみました。

 

1 シンプルに鼻の穴も大きく目立つタイプ

 

 

2 アップノーズで鼻の穴のある面が正面から見えやすいタイプ(いわゆる豚鼻)

 

 

3 鼻の穴の形が特徴的で、必要以上に存在感が強くなっているタイプ

 

 

1のタイプは単純に小鼻の内側の一部を切除することで目立たなくなります。いわゆる内側の鼻翼縮小です。

 

その際、却って小鼻の外側の丸みが増えてしまうタイプの方は、一緒に外側の鼻翼縮小を行う必要があります。

 

例えば先ほどの1のタイプであれば、鼻翼縮小の内外両方を行うことで鼻の穴が小さくなり目立たなくなります。

(写真の黄色が内側切除の位置、青が外側切除のデザインです)
 

ここを切ることでイラストのような目立たない鼻になります。

 

 

 

2のタイプ いわゆるアップノーズの鼻は、正面から鼻の下面が見えやすいのが特徴です。

そうなると当然ですが鼻の穴が丸見えになります。

 

これをイメージできるよう手の平に黒い丸(鼻の穴のつもり)を画用紙で作って貼ってみました。

少しずつ手のひらの角度を変えてみます。

 

 

角度を変えると黒丸の見え方が変わりますよね。つまり黒丸のサイズは一緒でも目立ち方が変わるということです。

一番上のような見え方は実際の鼻ではありませんが、2番目と3番目くらいの角度の違いでも見え方が大きく変わるのがわかると思います。

 

つまりこのタイプは、鼻の穴の大きさより穴のある鼻の下面が正面からよく見えることが目立つ原因なので、鼻翼縮小しても単純に見える鼻の穴が小さくなるだけで、鼻の穴が見えなくはならず、目立つことに変わりはありません。

 

ですから鼻翼縮小ではなく、鼻の下面が見えにくくなる手術を行う必要があります。

具体的には、鼻中隔延長が一番の適応になります。

 

この手術は、鼻先を構成している鼻翼軟骨を動かすことで、鼻柱の長さや角度を変えることができます。

 

14年前のブログで提唱した「四角い鼻」がそれにあたります。アップノーズな鼻は基本三角形なので、鼻柱を下げることで四角形の鼻にします。

 

 

 

鼻の穴のある面が水平に近くなることで穴のある部分の面が下を向くので、正面から見えにくくなります。

 

 

具体的な術式についてはヴェリテクリニックのホームページを参照してください。

 

 

 

3のタイプで最も目立つのは、鼻孔縁(鼻の穴のふち)のカーブが強く、正面から見て鼻の穴が尖って見える方です。

 

このタイプは注意が必要です。

 

なぜなら、1のタイプの方が行うような内側の鼻翼縮小を行ってしまうと、鼻翼が内側に寄ることによって鼻孔縁が余計に尖ってしまいます。

場合によっては尖るだけでなく上に上がってしまいます。

このタイプの治療は、このカーブをなだらかにすることです。

 

 

そのために行うのが、鼻孔縁形成です。

 

この手術は、耳介から皮膚と軟骨がセットになった組織を採取し、鼻孔縁の裏側つまり鼻の穴の中に移植して鼻孔縁を下げる手術です。

 

詳細はクリニックホームページを参照してください。

 

 

鼻の穴の尖った感じがなくなることで、劇的に鼻の穴が目立たなくなります。

 

この尖がりタイプの方は、この手術で劇的に鼻の穴の存在感が無くなるので、本当にお勧めで、私の大好きな手術の一つです。

 

もちろん、1,2,3のタイプが合わさっているケースもあります。

 

この場合、複合的な手術が必要になるケースも少なくありません。

 

ご自分がどんなタイプであるのかを手術の前にしっかり把握する必要があります。

 

ヴェリテクリニックには、すぐれたシミュレーションソフトがあり、それぞれの手術でどんな変化が得られるのかを術前に視覚的に把握して手術を選択していただけます。

 

鼻翼縮小のような組織を切除する手術は、基本後戻りできない治療です。

 

後悔のない手術を受けていただけるよう私もできる限り正確に術後のイメージを術前にお伝えするので、皆さんも慎重に治療法を選択してください。
 

 

今回、約7年ぶりにこのブログを更新しました。

様々なSNSで多くの若い先生方が美容外科の治療についてお話しされているのを見て、私の役目は終わったと感じていましたが、あえて動画や写真ではなく、文字で語れるブログだからこそできることが残っているのではないかと再開してみました。

四半世紀以上この分野に携わってきて、私自身も美容医療に対する考え方や取り組み方が昔とは変わってきたこともあります。

ですから以前書いた内容と重なることも、最近の私の思いを織り交ぜながら改めて触れていきたいと思っています。