鼻翼縮小は奥が深い!? 1 | 迷える子羊のための美容整形教室

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前回、鼻翼縮小という手術は難しいというお話をしました。


技術的には、鼻翼の一部を切除して縫合するという単純な作業で、それほど難しい事はありません。

鼻翼の付け根を囲むようにできる傷も、丁寧な縫合を心掛ければほとんど目立ちません。


では何が難しいのでしょうか。

今日はこれについてお話ししてみたいと思います。


鼻翼は非常に複雑な立体構造をしています。

一概に大きいと言ってもその形態は千差万別で、小鼻が上の方に丸く膨らんでいる方もいれば、すそ野が横に大きく広がって幅広に見える場合もあるし、下の方に重くかぶさるような形の方もいます。


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それに対し、鼻翼縮小という手術で切除できるのは鼻翼基部、つまり鼻翼が顔につながる付け根部分だけです。

つまり、従来の鼻翼縮小では小鼻の複雑な形とバリエーションに対応できるだけの手段に乏しいという事です。

これは前回お話しした「限界lovers症候群」の大きな原因にもなります。


鼻翼縮小という治療を一度されて形に満足されていない方が、本当は鼻翼縮小だけで綺麗になる小鼻ではないのに再手術で切除しすぎて不自然になってしまうというケースがよくあるからです。

もちろん本当に足りていない場合もありますし、特に切らずに糸で幅寄せするタイプの鼻翼縮小は効果が戻りやすいので充分再手術の適応になります。

でもいずれにせよ再手術の結果どんな形になるのかは、術前にきっちり確認した上で手術にのぞむべきです。

実は小鼻に対する治療は鼻翼縮小だけではありません

鼻翼の下縁つまり鼻の穴の形(カーブ)を上げる治療もあれば、逆に下げる治療もあります。

小鼻が下に重たくかぶさって見える方は、鼻翼を小さくするより鼻柱という鼻の真ん中を下に引っ張るように下げる方が小鼻をすっきり見せることができます。(これについては後日もう少し詳しく説明します。)

これらを複合的に組み合わせて行う場合もよくあります。


こういった治療は行っているクリニックも少なくマイナーなので、単純に小鼻を小さくしたいと思っているだけの方にこういったお話しをすると、

「あそこのクリニックに行ったら希望したのと違う治療を勧められた。悪徳に違いない。」

なんて誤解されそうですが(;^_^A、何度も言うように鼻翼縮小は戻せない手術なのでご理解いただけるまでいつも必死で説明しています。



鼻翼に対する他の治療のお話をする前に、鼻翼縮小という手術についてもう少しお話したいと思います。

鼻翼縮小の目的を大きく分けると、小鼻自体を小さくする事と鼻の幅を狭くする事の二つになります。


それに対し、一般的な鼻翼縮小では鼻翼自体を切除する治療と鼻翼を糸で幅寄せする治療が行われます。


鼻翼を糸で幅寄せすると鼻翼と鼻翼の間の距離が縮まった分、その間の組織がつかえて盛り上がります。

つまり、鼻下の真ん中(口元)が持ち上がってしまいます。

これは自分の鼻を両サイドから真ん中に向かって押してみると簡単に確認できます。


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特に元々アップノーズの方などがこれをやりすぎると、鼻が持ち上がって余計にアップノーズに見えてしまいます。

ですから、糸で幅寄せするという治療は控えめにするのが良いと思います。

ただし糸で大きく寄せても、幸か不幸か大抵の場合押し戻す圧力に組織が負けてある程度戻ってきます。

切らずに糸で幅寄せするだけの治療がありますが、口元が盛り上がってしまうか、そうでなければほとんど変化が無いというあまり意味の無い治療と言っていいのかもしれません。


では、鼻翼を切除すれば鼻の幅は狭くなるのでしょうか?

これは、鼻翼のタイプによって異なります。

つまりタイプによっては鼻翼を切除しても鼻の幅が狭くならない事もあるという事です。

どういったタイプがこれに当たるのか、次回はこの事を中心にお話ししてみたいと思います。