〔英   Social difficulties〕


具体的な状況
・異常なほど内気である。
・自閉症、注意欠如・多動性障害(ADHD )、強迫性障害(OCD)、社交不安障害、パニック障害などの問題を抱えているために、人付き合いで苦労している。
・行動障害やその傾向があるために、変人に見られる。
・困窮した状況に置かれているため、社会的にのけ者にされている。


この事例で損なわれる欲求
帰属意識・愛、承認・尊重、自己実現


キャラクターに生じる思い込み
・「自分は変わり者だ」
・「友達なんかいらない。ひとりでいるほうが幸せなんだから」
・「絶対受け入れてもらえないんだから、人に合わせる必要なんかない」
・「普通でいられさえしたら、幸せだと思う」
・「他の人と同じように振る舞えば、みんな受け入れてくれるはず・・・・・・」
・「人と違っているから自分は呪われている」


キャラクターが抱く不安
・「人混みや細菌が怖いし、人に触られるのも怖い」
・「自分を抑えられなくなって、人前で恥をかいてしまうかもしれない」
・「人に拒絶されたり、馬鹿にされたりするのが怖い」
・「人と会話していても、ぎこちなくなってしまう」
・「一緒にいて安心できる人なのに、あの人がいなくなったらどうしよう」
・「本当に愛し合える人も真の友情も、自分には手の届かないものなのかもしれない」
・「状況を読み間違えて、おかしな反応をしてしまうかもしれない」


行動基準の変化
・自尊心が低くなる。
・社交状況を避ける。
・他人と目を合わせなくなる。
・自己防衛のため、人を突き放すようなきつい言葉を吐いたり、厳しい態度を取ったりする。
・人との会話に交わらずに、片隅で話を聞くだけになる。
・言葉を使わずに、微笑む、頷く、肩をすくめるなど態度で返事する。
・ひとりでできる仕事を選ぶ。
・ゲームやネット上のチャットルームなど、即答しなくて済む活動に参加する。
・外出するより家にこもるのを好むようになる。
・イベントに出掛ける、あるいは友人と外出すると決めた後、ストレスや不安を感じてしまう。
・新たな友情や恋愛関係を築こうとしなくなる。
・他人の動機を怪しみ、どうせ自分をからかったり、いじめたりするのだろうと思ってしまう。
・強迫行為、チック、不適切な反応など、人の目につく行為を隠す。
・傷ついた気持ちや怒りを表に出さずに、内にため込む。
・自分の殻に閉じこもり、人とコミュニケーションを取らなくなる。
・他人のことを、失礼だ、自己本位だ、無責任だ、不親切だ、などと勝手に思い込む。
・一緒にいて心地よい友人や家族にべったりになる。
・周囲に合わせようとして人と同じことをする。
・人とスムーズに関われないため、後ろ向きなひとり言をつぶやく。
・社交上適切な応答ができる、あるいは他人に受け入れられている自分の姿を空想する。
・苦痛から逃れるためにドラッグやアルコールに依存する。
・仲間に入れてもらいたくて同調圧力に屈する。
・自分を差し置いて、社会の隅に置かれた人たちを蔑むようになる。
・友人も出席する社交イベントだけに出席する。
・対人の場合と比べてプレッシャーの少ないソーシャルメディアを活用する。
・仕事や趣味に没頭する。
・社会の隅に追いやられている人たちに手を差し伸べる。
・社交不安を克服するため、助けを求める(セラピー、支援グループ、治療薬、など)。
・人より秀でた能力を発揮できる事柄に意識を集中させる。


この事例が形作るキャラクターの人格

ポジティブな人格
慎重、礼儀正しい、クリエイティブ、如才ない、共感力が高い、熱心、気さく、想像豊か、独立独歩、勤勉、公明正大、情け深い、従順、思慮深い、秘密を守る、奇抜、臨機応変、勉強家、天才肌


ネガティブな人格
反社会的、冷淡、意地悪、幼稚、つかみどころがない、不真面目、とげとげしい、抑制的、理不尽、嫉妬深い、知ったかぶり、怠け者、被害者意識が強い、うっとうしい、神経質、恨みがましい、自滅的、卑屈、寡黙


トラウマを悪化させる引き金となる出来事
・自分には「今日は家でゆっくりする」と言っていた友人が、実は他の人たちと出掛けていたことが発覚する。
・子どもの頃にのけ者にされた経験が大人になってからも繰り返される。
・イベントに招待されなかったことを知る(招待されなかったのはただの見落としであっても)。
・茶化されたり、からかわれたりする。
・人前で緊張のあまりあがってしまう。
・友人が突然予定をキャンセルしてきたせいで、拒絶された気持ちになる。


トラウマに向き合う/克服する場面
・「連れ」が姿を消し、ハードルの高い社交の場をひとりで乗りきらなければならなくなる。
・これまでずっと孤独に生きてきたのに、ショックなことが起き、人とのつながりが必要だと悟る。
・人と違う部分が、状況が変われば欠点ではなく魅力になることを発見する。
・恋愛に発展しそうな人と出会うが、ぎこちない会話になってしまった。それをきっかけに、これからも自分の障害に苦しみ、孤独な人生を送るのか、障害に向き合って克服する努力をするのか、二者択一を迫られる。


トラウマ類語辞典
 (フィルムアート社)