〔英 Being raised by parents who loved conditionally〕
具体的な状況
たとえば、次のようなケースが当てはまる。
・優秀な成績を取る。
・親の承認を得る。
・親の期待どおりに行動する。
・何かで成果を上げ、賞をもらう。
・何でもきちんと整頓し、清潔に保つ。
・与えられた型にはまった生き方をする。
・親の期待に添った選択や判断をする。
・親の高い基準を満たした外見や身のこなしをする。
・親に恥ずかしい思いをさせない。
・自分の感情をコントロールする。
・親に対して尊敬や感謝をきちんと示す。
この事例で損なわれる欲求
帰属意識・愛、承認・尊重、自己実現
キャラクターに生じる思い込み
・「全うするだけではだめだ。優秀な成績を取らなければ自分に価値はない」
・「従順にしていれば、愛情は得られる」
・「自分の感情や衝動は絶対にコントロールしなければならない」
・「挑戦しただけではだめ。勝たなければ意味がない」
・「期待されれば何にだってなれる」
・「自分にとって何が一番いいかは、他人が知っている」
・「一番になれるように相手を後押しするのが愛情表現というものだ」
・「本当のことを知らせてがっかりさせるより、ふりをしていたほうがいい」
・「愛情は、自分の欲しいものを手に入れるための道具だ」
キャラクターが抱く不安
・「失敗すると、人、特に家族をがっかりさせてしまうかもしれない」
・「人より出来が悪かったらどうしよう」
・「いい成果が出せなかったら、拒絶されるかもしれない」
・「勝たなければ、褒めてもらえないかもしれない」
・「ひとりぼっちになったらどうしよう」
・「想定外の変化や変更には、準備ができないから嫌だ」
行動基準の変化
・自分に自信が持てず、不安で胸がいっぱいになる。
・承認や褒め言葉が必要になる。
・与えられる人でなく、常に、与える人でなければいけないと感じる。
・躊躇せず、要求されたとおりのことをする。
・他人の必要とするものを予測する。
・自分の価値を証明するため、自分の成果を人に話さずにはいられない。
・人と一緒にいるときは、本心を出さずに、表向きの偽りの感情を示す。
・「これでいい?」「君の要望に沿っている?」などと問いかけフィードバックを求める。
・喜びは分かち合っても、失意や恐れは人に打ち明けない。
・積極的で、成功していて影響力を持っている人を尊敬する。
・兄弟姉妹の関係が薄い(親に育てられているときに兄弟姉妹間で競争があった場合など)。
・自分の意見を結果に反映させたくて、仕切りたがる。
・厳しいガイドラインや指示があると、ベストが出せる。
・創造性や信念が求められる状況だと苦労する。
・何が起きてもよいように備えている。
・自己評価が厳しすぎる、あるいは間違っている。
・何事にも一番でないと気が済まない。
・最適な結果を出そうとして、他人を事細かに管理する。
・物質主義的になり、世間一緒によく知られ、良品とされているブランドにこだわる。
・楽しいことも競争してしまう。
・自分が得意でないことや失敗する可能性が高いことには手を付けない。
・感情を表に出さない人をパートナーに選ぶ。
・愛情の具体的な証を求める(頻繁に「愛している」と言われたい、など)。
・我が子に厳しく、ベストを尽くすように背中を押す。
・文句を言う人に我慢ならない。
・自分のパートナーに対しては愛情たっぷりになる。
・思慮深くなる。
・自尊心を目標達成や成功に結びつける。
この事例が形作るキャラクターの人格
ポジティブな人格
柔軟、愛情深い、大胆、決断力がある、規律正しい、効率的、外交的、気高い、勤勉、優しい、忠実、几帳面
ネガティブな人格
生意気、手厳しい、知ったかぶり、物質主義、口うるさい、うっとうしい、執拗、完璧主義、独占欲が強い、強引、卑屈、けち
トラウマを悪化させる引き金となる出来事
・家族内で競争が起きる(親がひとりの子どもの成功を褒め称え、他の兄弟姉妹が頑張っても無視する)。
・人が集まっているときに、誰かがキャラクターの過去の過ちを冗談で持ちだす。
・キャラクターをもっと奮起させようとして、親が本人の前で他人を褒める。
・仕事、ゲーム、競技会などで負ける、あるいは失敗する。
・やる気に満ち溢れ、仕事がよくできる同僚がいて、その人が自分の脅威となっている。
トラウマに向き合う/克服する場面
・無条件に自分を愛してくれて、愛を「証明」しなくてもいい人に出会う。
・親が体調を崩したので、親子関係を修復したいと願っている。
・能力や腕前で結果が左右されることより、運に身を任せるしかないことに夢中になる。
・怪我や病気をし、あるいは事故に遭い、人より秀でていた能力を失ってしまう。
トラウマ類語辞典
(フィルムアート社)