- 寝ながら学べる構造主義 ((文春新書))/文藝春秋
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内田樹の本はほとんど読破してきたと思っていたが、
レビナスなど哲学的な本は読んでいないと、
アマゾンの検索で何気にヒットし購入してみた。
配送料込みで定価で買えるこの時代。
ユーザーにはありがたいアマゾンのサービスだが、
実際、配送する人たちは大変だよなと商品が到着する度に感じる。
全体はまだ読み終えていないが冒頭のまえがきが素晴らしいので抜粋してみる。
無知というのはたんなる知識の欠如ではありません。
「知らずにいたい」というひたむきな努力の成果です。
無知は怠情の結果ではなく、勤勉の結果なのです。
あることを知らないというのは、ほとんどの場合、それを知りたくないからです。
知らずに済ませるための努力を惜しまないからです。
そして知性がみずからに課すいちばん大切な仕事は、実は「答えを出すこと」ではなく、
「重要な問いの下にアンダーラインを引くこと」なのです。
結構響いたな、このセンテンス。
昔、落合信彦が
「無知であることは恥ずかしいことではない。しかし無知であり続けることは恥ずかしいことだ。」
というセンテンスに衝撃を受けたが、30年経ち、
新しい「無知」の定義にこれまた新しい「無知」の側面に触れた気がする。
確かに、植物の名前、魚の名称など自分の興味のない事柄は
全く覚えようとしない。
それは「覚えない」という勤勉の結果であると。
「なるほど」
ということで更に「知ること」に貪欲であれと胸に刻むのであった。