愛犬の繁殖を考える前に知って欲しい事、するべき事ががあります。

まず遺伝疾患について。
これは一番重要な問題なので、しっかりと調べることが大切です。
かかりつけの獣医に連れていって『健康ですよー。』と
診断してもらうなんていうのではなくDNA検査やレントゲン検査などを
しかるべき遺伝子検査機関で受けるということです。
そして交配相手も、きちんと検査を受けている犬を選ぶことで
遺伝疾患を発症しない犬の繁殖を心掛けて下さい。

次にスタンダードについて。
純血種には、それぞれ定められたスタンダード(犬種標準)があります。
これを、しっかりと勉強して自分の犬を冷静に判断する目を養って下さい。
愛犬が可愛いことと犬質を見極めることは全くの別問題です。
しっかりと愛犬の犬質を判断し、次世代に残すべきか
そして、よりスタンダードに近ずけるには
どういった犬を交配相手に選べばよいかを勉強するべきです。
「自分の犬の子供がみたいだけだから、そこまでしなくても、、、」とか
「プロじゃないから関係ないのでは、、、」と思う方もいらっしゃるでしょう。
でも次世代を作りだすということにおいては
プロであるとか素人であるとかは関係なく
責任を持たなければいけないことを自覚してほしいと思います。

「愛犬の子供がみたい」というだけの身勝手さで
スタンダードを無視した繁殖をする人が増えたら
そういった人達が作りだす犬の数は
遺伝疾患を考慮し、スタンダードにも出来るだけ近ずけようと
努力しているシリアスブリーダーが作る犬の数を、遥かに凌ぐでしょう。
その結果、〇〇種とは名ばかりの犬ばかりになってしまいます。
現に一般に流通している犬とシリアスブリーダーの犬とで
大きな開きが出てしまった犬種も少なくありません。
繁殖を考えるなら、自分の犬を愛するのと同じように
その犬種に対しての思い入れや大切にする気持ちを持って下さい。

かなり厳しい事を書いたと思いますが
遺伝疾患に苦しむ犬や保健所で殺処分される犬の数を考えたら
安易な繁殖は、決してするべきではないのです。