俳優のイ·ジョンソクはMBCドラマ「ビッグマウス」でパク·チャンホを演じた。 <ビッグマウス>は今年高い視聴率を記録したドラマであり、イ·ジョンソクの成功的なドラマ復帰作だ。 今年、彼は俳優として新たなスタートを切ったと語った。

 

 

<アリーナ>とは1年ぶりの再会だ。 前回のインタビュー当時、<ビッグマウス>と<デシベル>の撮影を始めたが、今は作品を終えた感想を聞く番だ。
今年は去年撒いた種を収穫した年になったようだ。

<ビッグマウス>から話してみよう。 K-POPのようなドラマだった。 色々なジャンルが絡み合って自然に続く多様なジャンルの調和が<ビッグマウス>にあった。
叙事が進むほどジャンルが変わり、互いに異なるジャンルを組み合わせたドラマだった。 私が演じたパク·チャンホも最初はフォーマルな人物だったが、後半にはノワールキャラクターに生まれ変わることになる。 <ビッグマウス>撮影当時大変だった点を一つ挙げると、後半部で直面したパク·チャンホの当為性だ。 パク·チャンホの行動に当為性があるのか視聴者の立場で考えたが、後半部でパク·チャンホの本当の姿を見せる区間はたった一回しかなかった。

そうだ。後半は展開が非常に早く進んだ。
2回でもなく、1回分しかなかった。 パク·チャンホが元々頭は良かったとか、しかし運がなかったとか、または少し可愛くて、他の面があるということを説明すべきだった。 それで演技を少しオーバーペースにした。 劇で人物は事件に巻き込まれ状況によって変貌するものだが、反転を繰り返し展開されたため消化が容易ではなかった。

<ビッグマウス>出演を決心したきっかけは何だったのか。
演出した呉忠煥(オ·チュンファン)監督との親交のためだった。 ドラマ「あなたが眠っている間に」で呼吸がよく合ってとても良かった。 それで一緒に悩んでみて<ビッグマウス>出演を決めることになった。 最大のきっかけは監督に対する信頼だ。 パク·チャンホのキャラクターが持っているものがないのに、他人の力を借りて逆境を乗り越えていく。 その地点が他のキャラクターと違って興味深かった。

ところでパク·チャンホは喧嘩が本当に上手だ。 弁護士がどうしてそんなによく喧嘩するの?
そうだ。それで2部後半に少しブラックコメディのような感じの場面が入った。 パク·チャンホは殴り合いはしたことがないが、本来運動部だったという設定だ。 運動部出身だから喧嘩はうまくできるんじゃないかということだ。

イ·ジョンソクの他の作品に比べて合う場面が多い。 あまりにもたくさん殴られたよ。 特に刑務所の場面は床に横になって殴られ、首を吊るすシーンもあった。
大変な区間が多かった。 ノワールを標榜してはいるが、それでもドラマなのに、この程度で表現してもいいのかと思うほどだった。 首をつって死んで生き返る場面もあり、死にそうになった峠が多かった。 大変だが楽しかった。

 

 

最近は地上波ドラマの視聴率が高くない。 プラットフォームが多くなったのも理由だろう。 それでも<ビッグマウス>は視聴率が着実に高く、最終回は13.7%に達した。 この程度の数値なら今年のドラマではないか。
たくさん愛されてよかった。 復帰作だったので負担が大きかった。 そして、私が一番得意な種類の作品ではなく、心配事が多かった。 それでも結果がよくて、よかったと思う。 少しは違うものを持ってきて、 これくらいの実を結んだという満足感もあるし。

もしパク·チャンホを他の俳優が演じていたら、今の痛快さを感じることができただろうか。 不確実だった。 パク·チャンホはイ·ジョンソクにぴったりの配役ではないかと思う。
違う。私とはかなり違って、困難が多かった。 そんなこともよく考える。 以前は知らなかったが、一緒に作るスタッフたちにとても多くの助けを受けていると、監督はもちろん武術チームにも本当に大きな助けを受けた。

肉体的に一番大変な瞬間はいつだったっけ?
アクションシーンを撮影中に膝の靭帯が破れた。 その日の撮影まで終えて救急室に行った。 病院では靭帯が完全に破れたそうだ。 元々膝の調子が悪くて撮影をどうすればいいか悩んだが、幸い骨を怪我したのではなく一週間ほど休んで膝の補助器を着用したまま撮影を終えた。 あまりにも荒い場面が多くて心配だった。 まともに歩くこともできない状況だったが、棒高跳びのシーンがあった。 棒高跳の訓練を受けたが、膝を怪我した状態で走ろうとすると姿勢が不安定だった。 膝の状態が一番の苦難だった。

共演した俳優たちとの呼吸も気になる。 <ビッグマウス>には新鮮なキャラクターが多かった。
ユナ俳優とは1話当たり1シーン程度しか撮影がなかった。 今回はヒロインよりは刑務所の先輩たちと撮影がよくあった。 ソン·ギョンチョル先輩はとても大人だが、相性が良かった。 現場でも父親のようで、兄のようだった。 それで作品が終わってからもよく会う。
刑務所の撮影では何か固い絆ができた。 そして刑務所の人物たちは少し非現実的な、少しは浮いている感じかもしれないが、先輩たちがリアルに作ってくれた。

30代半ばだ。 私を拡張させ、深さを作る時だ。 それで今俳優イ·ジョンソクの悩みは何だろうか。
体も心もできるだけゆっくり老けなければならないと思う。 俳優として30代半ばに向かっていくと、これまでやってきたこととは変わらなければならない。 拡張させなければならないのも正しい。 その意味で「ビッグマウス」を選んだ。 作品を終えた今は、次は何をどうすればいいのか悩みが多い。 何の答えも見つかっていない状態だ。 何をしたらいいかな?

 

 

何が正解なのか分からない時はどうすればいいかな? 気の向くままに暮らせばいいんじゃないかな?
自分だけのものがなければならない。 自分だけの色、自分だけの中身、自分だけの明確な何かがなければならない。 それでしなければならない。 私は今その中身を探している。

俳優のイ·ジョンソクと言えば思い浮かぶキャラクターがいる。 それはイ·ジョンソクだけの中身があるという傍証じゃない?
「韓国ドラマには正義でないイ·ジョンソクが出てこない」という話がある。 それがイ·ジョンソクという俳優のイメージだが、面白かったりしながら私がそうだったのかとも思うし、多くのことを考える。

イジョンソクは誠実なドラマ視聴者としても知られている。 俳優としてドラマを視聴する時、職業病のように見る要素があるのか?
以前はドラマを見るのが辛かった。 私を代入するようになって、何か仕事のように感じられた。 作品を完全に楽しむことができなかった。 今はただ楽しみながら見る。 気楽に見るとドラマが新しく感じられる。 このドラマを見て、新しく始めたドラマがあれば、またそれを探してみて。 確かに心が楽になった。 最近はコンテンツが多くていいね。

見る立場では良いが、作る立場では市場がさらに激しくなったのではないか。
そうだ。ところで俳優の立場から見ればコンテンツが増えて演技する機会が多くなったとも言える。 以前は放送3社のみあり、月火ミニシリーズ、水木ドラマが決まっていた。 今は良い作品は結局は何とか人々が見て拍手してくれるので、もっと良いのではないかと思う。 また、視聴者の立場では面白いドラマ2本さえあれば、一週間があっという間に過ぎる。 一週間が豊かになる。 好きなドラマを放映する時を待ちながら過ごすのが一番幸せだ。 私もコンテンツを作る一員だが、作業をしない時は他の視聴者と変わらない。

 

再び演技について話をすると、演技がうまくいかない時に突破口はどのように模索するのか。
以前は何とか見つけ出そうとしていた。 今は一緒に作る人たちを信じる段階まで来た。 ディレクターがいるので、どの方向が正しいのかアドバイスを求めたり、先輩に聞いたりもする。 このようにしてみて、別にもう一度行こうと要請したりもする。

監督と相談して、かえってもっと難しくなるんじゃない?
そういう時がある。 独白だったが、監督があなたがその人物だったら何を言うと思うかと尋ねた。 その時初めて台詞を直接書いてみた。 演技しながら自分のセリフを直接書いてみる過程が面白かった。 シナリオを書いた作家もこのキャラクターを俳優に着せた時、叙事を多様に想像して作らなければならないが、そのような時に一緒にキャラクターを構築する努力が私には新しかった。

12月号なのでお決まりの質問一つ。 2022年はどんな年に記憶されると思う?
俳優として新たなスタートを切った年だった。 個人としては大きなエピソードはなかったが、感情的な動揺が激しかった。 もう本当に30代半ばになったという考え、もう少し大人っぽくならないといけないと思う。

年を取ると悲しいことも経験し、責任を負わなければならない立場にも置かれることになる。
大人っぽい態度を取らなければならないという気がする。 誰も何も言わないが、そうすべきだと考える時期だ。

 

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