岩井俊二作品でDVD化されてる作品はとりあえず全部観て置こうと、この前 「リリィ・シュシュのすべて」を観て思った。


で、昨日「花とアリス」を初めて観て、その感想を書こうと思っていたのだが・・・


その前に。


今ちょうど「PiCNiC」を観終えたんだが・・・


殆ど何の予備知識もなく観た。


CHARAと浅野忠信が主演で、この映画をきっかけに二人か結婚した位の知識しかなかった。



岩井俊二作品は敷居が高いから敬遠してたってのと共に、別にCHARAのファンじゃないし、というか、CHARAって女優じゃなくてミュージシャンだよね?


それが主演てアイドル映画みたいな感じ?と軽く考えていたから、あまり興味もわかなかったし。(花とアリスも同様に、アイドル映画的な感じに捉えてたから今まで観てなかった訳であるが)


だが、最近敬遠していた作品(敷居が高い含む)を一気に観てるから、この流れで観て置かないと、次いつ観る機会が訪れるか解らないからと、鑑賞に踏み切った訳であるが・・・




冒頭の映像が素晴らしい。


道路のセンターラインに(画面手前から奥の方に)次々と並べられていくバラの花。


道路脇に並ぶ建物も日本のそれらしくなく、ヨーロッパ映画を観ているような錯覚にすら陥った。



もしかして、これ、岩井俊二作品の中でも一番芸術的なのでは?と期待が高まった。(だが、しかし・・・)




その道路のセンターラインに綺麗に並べられバラを一本残らず轢き潰す形で(画面奥から)車がやって来る。



乗っているのは、CHARA演じるココとその両親。


着いた先は精神病院。


出迎える医師や看護師達が、棒読み、作り笑いでシュール過ぎる!(ここまでは結構好感触であったんだが・・・)






で、ここからココの精神病院での物語が始まる訳であるが、とにかくシュールで恐い。



浅野忠信演じるツムジの夢に出てくる教師(ツムジが高校生の頃に殺した、小学校時代の担任教師だと後から判明)が気持ち悪すぎる・・・



非リアルな造形で、特撮というよりちゃちなゴム人形のような造形なのが余計に怖い(;´д`)



というか、この映画、ホラーでは無い筈なのに、全編に渡り、怖さが漂っているんだよな・・・



物語が進むと出てくる牧師とか棒読みそのものだし、出演者の多くは棒読み。


余計にシュールさと怖さが増している!!





なんなんだ、この映画?!?!






ある意味「リリィ・シュシュのすべて」よりも衝撃であった・・・




これを芸術的という方も中には居るんだろうが、俺はトラウマになりそうな、観てはならないものを観てまった的な感覚が鑑賞後に残った(;´д`)



というか、観てる間も、次何が出てくるのか?とビクビク怯えながら観ていた。

ホラーじゃない筈なのに・・・




まぁこの前DVDで観て、観た後丸二日間リアルで寝込んでしまった、園子温監督の「冷たい熱帯魚」よりはいく分マシではあったが、それに似た感覚というか・・・



園子温にしろ、岩井俊二にしろ、映像作家として才能がある(天才と呼ぶ人もいるであろう)のは十分(いや十二分に)解るし、引き出しの多さも解るんだが、なぜこういった作品を世に出そうとするのか、そして世に出ると何故、映画賞を獲ってしまうのか?・・・




余談だが、完全版は約73分であり、(日本での)劇場公開時の物より約5分長いらしい。
(拷問シーン?がカットされたみたいだが、それよりもは酷い描写がこの映画にはいくらでもあるんだか・・・)






さて、同時に借りてきた「Love Letter」(岩井俊二監督作品)でも観て、口直し(目直し?)でもするかなと汗




















続けて、雲の向こう、約束の場所を観た。


この作品、元々世間的評価が高いのは知ってはいたんだよな。


だが、以前書いたように、「ほしのこえ」に納得がいってなかったから、ずっと放置していた。


で、ここに来てようやく観る機会が訪れた(というか観る機会を作った)から楽しみにしていたんだが・・・




で、結果。


全く泣けなかった汗


うーん、別に駄作ってわけではないが、言われるほど名作とも思わなかったのだが・・・


まず、全尺が90分ということで、全尺65分の「秒速5センチメートル」や、全尺45分程度の「言の葉の庭」よりアニメーションのクオリティーが明らかに落ちる。


つまり、この監督の命とも思われるデジタルアニメーションが芸術の域までは達していない。


次にストーリー。


自分はSF大好きであるから、今まで数多くのSF作品を、TVや映画や漫画や小説で観たり読んだりしてきたが、SF作品として考えた場合、「イマイチ」感、二番煎じ感が漂っている・・・


EVAとMatiixとなんかとなんかをくつけそれを4で割った感じというか!?


SF構想に特に目新しさを感じなかったというか、それを生かしきれていないというか・・・


少年と少女の愛の物語として見ても、その部分が全然心に届くまでは描かれてなく、中途半端。


不完全燃焼。


消化不良。



これを観て泣ける人が寧ろ羨ましいというか、期待してた感動を返せ!というか・・・




まぁでも決して駄作とかでは無かったですよ。


期待が最高点まで達してしまったタイミングで観てしまったっていうタイミングもあると思うし・・・



作品として決定的に駄目な所は見当たらないし、アニメ部分も含めたら良作だとは思う。



てか、映画ブッダで、主演の吉岡秀隆を批判してた方々も中にはいるが、吉岡秀隆、モノローグをやらせたら彼の右に出る者ってなかなかいないんじゃないかって思えるし(やっぱ北の国からはそこが凄かったと思うし)、結構アニメ向けな声質のような気か俺はするんだが。



吉岡秀隆にめんじて、俺の中では70点ぐらいかなー。



この監督、やっぱSFから離れて日常を描いた方がいいと思う。




て、あと「星を追う子供たち」を観れば一応DVD化されてる新海誠作品は全制覇なんだが、星を追う子供たち、大丈夫なんかなぁ?


ちらっと世間的評価みたら、かの謎作「ゲド戦記」なみに酷いという話もあるんだが・・・



というか予告編を観てちょっとその空気感じてしまったしw



まぁとりあえず観ようとは思ってる



楽しみww







さて、昨日結局あれから漫画ブッダの1、2巻を読み、アニメ映画での改悪点を箇条書きにする作業を開始。

改悪点は想像していた以上に多かったが、まだ原作2巻までした手に入ってないので (もう10年以上も前に1度読んだきりだった所蔵の愛蔵版はどこかにしまい無くしたからまた買い直すしかない)一旦中断。

12本レンタル中のDVDを観ていかなくてはならないから、とりあえず新海誠の、「言の葉の庭」と「雲の向こう、約束の場所」をその順番で観た。


まず、「言の葉の庭」。


前作の「秒速5センチメートル」では、桜や雪の描き方がとても美しいと思っていたが、今回は「雨」


水溜まりに降り注ぐ雨の描写や、嵐の時の雨の描写など、とにかく雨の描写が美しい。






セルアニメが好きであった。


未だに、生涯観たアニメ作品の上位は、古き良き時代のセルアニメで埋め尽くされている。


セルアニメで、芸術世界を構築した「めぐりあい宇宙」を筆頭に、セルアニメでの劇場公開作品では至上最高峰であった、愛おぼ、そしてOVAではありながらセルアニメでの最高峰とされる「ジャイアント・ロボthe animation」等。
予算が無くて最終話は白黒になり戦闘シーンは止め絵多様とかで、それが逆に神演出を生んだ「トップをねらえ!」なんか、伝説である。


日本では、映画「レンズマン」辺りから、CGをアニメに取り入れるという試みを導入したように記憶しているが、CGを取り入れたアニメはあまり好きにはなれなかった。


まぁ好きも嫌いも、ほとんどのアニメは結局CG化していったわけだから、それはそれで受け入れるしかなくなっていった訳であるが・・・






が、しかし、ここに来て、というかこの前「秒速5センチメートル」を観て、CGアニメも最早芸術の域に達したことを痛感させられた。


ここまでやってくれれば認めざるを得ないというか・・・


新海誠が巷でなんて呼ばれてるか知らないが、新世代デジタルアートの詩人といった所か。



で、「言の葉の庭」。


ストーリーは淡々としていながらも、引き込まれていく。


15歳の少年が、年上の女性に憧れ、好きになっていく恋物語。


女性の職業は明かされていない。


冒頭に、
少年「どこかで会いましたっけ」
女性「いえ
・・・あ、会ったかも?」

という台詞はあるが、それからその件は放置されている。



で、中盤。


その女性がなんと、少年の通う高校の古典の教師だったということが発覚!


えっ?!?!


最初なにか起こってるかわからなかった・・・



いくら違う学年を担当してる教師であろうが、全校集会(入学式とか朝礼とかその他行事)とかで目にしてるだろうし、登下校中一緒になったりもするだろうし。


少々強引な展開だとは思ったが、まぁ高校入って1学期しか経過してなかったことを考えれば、あり得なくもないのかなあせる



女性が女教師だったと発覚した日、その女性は教師をやめていく。



いつもの公園で再開した二人。


初めて少年を部屋に招き入れる女性。


二人共「今までの人生で一番幸せな時間を過ごしている」と感じる。


いいシーンだったのに、少年が告白したら、「教師」という立ち場を全面的に押し出し、突き放す。


でも実はこの女性も少年のことが好きなんだよな・・・見てて辛い・・・


部屋を出ていく少年、少し間を置いてから追いかけていく女性。


二人共胸の内をさらけ出し、そして抱き合う。




女性はその後遠くへ引っ越していってしまう。


便りが届く。



終幕。(靴のことを書いてなかったからはしょるが、そう言えば靴!と思っていたらここで登場w)




前作に引き続き、少女漫画のようなストーリー。


でも元々少女漫画は好きな方なので、俺はすんなり受け入れられるし、ストーリー的に悪く無かったかなと。


とにかく雨の表現は芸術的で美しいし。


泣けたかというと、最後、少年が告白した辺りからポロッと涙か出てきた程度で、「秒速5センチメートル」の時のような深い感動は味わえなかったが。


でも、良作であるのは間違いないかなと。


秒速が90点としたら、85点位かな?