「正捕手不在」と言われ続けたロッテの長年の課題が、今年「正捕手2人」という形で最高の結果をもたらした。
優勝するチームと言えばパでは伊東・城島、セでは古田・矢野・谷繁など、ここ最近でも絶対的な正捕手が存在してきただけに、多くの野球解説者が考えるのと同じように僕の中でも「正捕手=シーズン通して絶対的な1人」という勝手な優勝条件が存在していた。
しかし今年のマリーンズは序盤からポストシーズンまで、他のポジションと同様に2人の捕手を併用し快進撃を続けた。
それは僕だけでなく野球界の「強いチームはシーズン通してオーダーは固定」という常識を見事に覆す出来事だった。
その正捕手の1人・里崎が来年のワールド・ベースボール・クラシックのメンバーに選ばれ、世間の評価もうなぎのぼりだ。
http://www.nikkansports.com/ns/baseball/p-bb-tp0-051210-0010.html
http://www.sanspo.com/baseball/top/bt200512/bt2005121202.html
キャラ先行の部分が強くインサイドワークに難があった男がいまや日の丸を背負う選手にまでなり、城島無きあとのパ・リーグを名実共に(そしてオフも含めて)引っ張っていけるだけの素材を感じさせる年になった。
しかしその後ろに同い年でライバル的な存在だったもう1人の正捕手・橋本の刺激があったことは、たとえ世間的には目立たぬことであったとしてもマリーンズファンとして忘れてはならないし、出場試合数や成績を見ても疑う余地は無い。
里崎:出場試合数94・打率.303・出塁率.361・打点52
橋本:出場試合数72・打率.257・出塁率.398・打点31
では何故そこまで印象に差が出ているのか?
それはやはり「オイシイ」場面での勝負強さ。
里崎:得点圏打率.346・盗塁阻止率.400
橋本:得点圏打率.263・盗塁阻止率.250
里崎は「自分に風が吹いている」と自ら言い聞かせ、大事な場面をことごとくお立ち台に変えてきた。
アメリカンな監督が好む「目立とう」精神の里崎と闘志を内に秘める侍タイプの橋本。
果たして橋本が里崎を押し退けるためにどう変わっていくのだろうか…好対照な2人のライバルの来年がさらに楽しみである。